第4話; 一人ぼっちはいやだ
一年二組には、同じ小学校からあがってきた数名の知っている子もいたが、他の小学校から来た生徒たちは私のことを全く知らない。私は美しい。登校初日から、目立つ女子数名が私に話かけてきてくれた。彼女たちも可愛らしい。私達はきっと、目立たない女子からは、憧れられる目立つ組の女子なのだ。
私は家に帰って、ママに
「ママ、美紅友達できたよ!」
と報告すると、ママはまた涙ぐみながら喜んでくれた。
しかし、一学期を終え夏休みを目前にする頃には、私の周りを取り囲んでいた可愛い女子たちは、小学生の時と同じ様に私から離れていき出した。
小学生の時は、離れていく友達を見てただ悲しくて、その理由さえ聞けず、一人ぼっちで教室の机に座っていることしか出来なかったけど、中学生になった私は自分で居場所を作る方法を身につけ始めた。
私の周りに群がっていた、可愛くてお勉強もできる女子生徒たちが私を避け始めるならば、私は私を受け入れてくれるグループを探せばいいのだ。
それは、簡単なことだった。
私は、不良グループに目をつけた。
一年三組にいる、中学一年生とは思えない髪の毛を茶髪に染めて、スカートの丈が短い不良になる要素たっぷりの女子生徒に話かけてみると、彼女もクラスの中で孤立していたらしく、私達はすぐに仲良くなった。
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