十話目~たける視点~
━━━告白を受けた翌日
朝の六時半
たけるは、ふと目が覚めた。
「ふぁぁぁ...朝か...」
たけるはあくびをしながら身体を伸ばした。
その後、たけるは台所へ向かった。
(今日は何を食べようかな...あ、これにしよ)
たけるは冷蔵庫を開けながらそう思った。
中にあるバナナの房をひと房見つけ、それを持って寝室へ戻った。
(さてと...これを食べたら何をしようかな...)
と思いながらたけるはバナナを食べ始めた。
たけるは考えを深めながらバナナを完食した。
(そうだ、きよみさんの所へ行こう)
たけるは高校の制服に着替えて、きよみの家に向かった。
コンコンと、扉を叩く。
ガチャっと言う鍵を開ける音がして、扉も開いた。
「おはよう!」
「ん...おはよ...」
そこには寝起き姿のきよみがいた。
「はやいですね...?」
「あぁ...ごめん...」
きよみは目をこすりながら、後ろにある時計を見て言った。
それに対してたけるは少し微笑み、返した。
「それでさ...ちょっとお邪魔していい?」
「うん、いいですよ。ウチ、お母さんいますけど、大丈夫ですか?」
「うん、ありがと」
たけるが少し顔を赤くしながら聞くと、きよみは笑みを浮かべ、承諾した。
たける達は居間へ向かった。
「...ところで、なんでこんな時間に来たんですか??」
「きよみs...きよみと朝の時間を過ごしたいなって思って」
きよみが不思議そうに聞くと、たけるは顔をまた赤くして答えた。
「なるほど...朝ごはんは食べたんですか?」
「うん、バナナを食べてきた」
「バナナだけじゃおなかいっぱいになってないんじゃないですか?」
「まぁね、でもこれはいつもの事だから大丈夫だよ?」
たけるはいつも通りのこと、と返す。
「それじゃダメですよ...ご飯持ってきますね」
「いや、大丈夫だってば」
「ダメです」
「大丈夫だよ」
善か悪かで言い争いになってしまった。
「...分かったよ、お願い」
「...はい!」
しかし、すぐたけるが折れてしまった。
そのままきよみは奥の方へ入って行った。
たけるは待っている間、どんなご飯なのかを想像していた。
和食?食パン?それともコーンフレーク?
そんな想像をしていると、きよみが奥から帰ってきた。
「お待たせしました」
「うわぁ、美味しそう。俺の為だけにこんな本格的に作ってくれたんだ...」
「バナナだけじゃ栄養が足りないですからね、これからは普通のごはんを食べて下さいね」
「うん、分かった。ありがとう」
きよみがご飯を持ってきたので、想像の中のどういう物なのかを確認すると、しっかりとした和食だったので、たけるは驚きを隠せなかった。
きよみから、ご飯をしっかり食べるという事を言われてしまった。
━━━こうして、たけるときよみとの恋人生活が始まった
「それとも、毎日私の家にごはんを食べに来ますか?」
「そうしようかな...アハハ...」
きよみが聞いてきたので、たけるはそうしたいなと言う気持ちを込めて返した。
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