13

「さぁ、サキ、早くこの魔神と話したいこと言いなさいよ!」

インフィアは魔神から縄をほどいてあげると吐き捨てるようにいい部屋の隅へと行った。


ぼくは気を取り直して言いたいことを言った。

「君さ、本当は魔王の幹部じゃないの?」

ぼくは優しく微笑み魔神ゴージャスへと近寄った、するとゴージャスは

「うん、そうだよ、信じてくれるんだね」

「うん、君は魔神って言われてるけどそれってもしかしてお父さんのことかな?」

「そうだよ、俺は今はパパが帰ってくるまでおれが今魔神ゴージャスなんだよ!」

「その親御さんを殺せば魔王幹部討伐成功なのね!ちょっといってくる!」


部屋の隅にいたインフィアが勢いよく部屋をあとにしようとしていた


「インフィア、お前バカか、何でそんなこと子供の前で言ってるんだ!」

「だって魔王幹部倒せば上級者向けの職業になれるんでしょ?」


こいつどれだけ上級職になりたいんだよ


「お前さっきの話聞いてたか?この魔神の親御さんは魔王とは一切関わりないんだって」

「そんなの嘘に決まってるでしょ!私みたいな超美人女神にはそんな嘘通じないからね!あなたからあの世へいかせましょうか?」


だめだこの女神、人の話を全く聞かない


「よ、よしわかったインフィア、この魔神からあの世行きにしよう!」

「ええ!」


リアルに驚くゴージャスにぼくは近づき耳もとでこう言った。


「大丈夫!ぼくが火力が弱い魔法を使うから、君はやられたふりをすればいいよ」

「ほ、本当ですね……がんばります」

「何をごちゃごちゃ言ってるのサキ?早くこのクソガキ殺しましょ!」

「わかったわかった、俺に殺させてくれ」

「わかったわ、でも報酬金は2:8よ」


なんと!あの駄女神を騙せた!


さて、火力が弱い魔法を使うか!


「し、死になあ!魔神ゴージャスよぉ!」

少し怯えながらぼくは魔法を手の平から出した。よし、これでうまくあたって倒れてくれればこの子の命は助かる!


「や、やめろぉ~!まだ死にたく……ブェブ!」


<バキ!ドッゴーン!バチバチバチ!>


あ……あれ?火力が弱い魔法を放ったらすごい勢いでゴージャスが吹っ飛んでったぞ?


まさかゴージャスって演技力すごすぎじゃね?


「よっし!魔王幹部を倒したわね!さて、サキ、私先に帰ってるから!」


インフィアがピラミッドをあとにしたことを確認してゴージャスへと駆け寄る。


この魔神すげー、白目向いて血を吐く演技を見せたまま動かないよ!


「おーい!ゴージャス、インフィア帰ったからもう動いていいよ!」


反応がない、揺すってみたり叩いてみたりしたけど起きない、と言うかなんか徐々に冷たくなってるような?


ぼくはゴージャスの胸に手を置いた


…………あれ?………心臓、止まってないこれ……


とその時部屋の入り口から先ほどのSPが入ってきて

「お坊っちゃま!先ほどの爆発音はなんで…………お、お坊っちゃま?………し、死んでる………」


やっべー!僕の異世界生活終わるかも。。。


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僕は理不尽女神によって異世界というところへ無理やり転送され困ってます。 カプチ @Kaputi-0227

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