10(特別編)
「ねぇサキ、聞いた?今日調査パーティーが魔王の幹部を討伐しにいくらしいわよ?」
と僕の前に座り女神が言った。
魔王幹部、漢字にすると怖いが僕は少し前に初めて魔王幹部の『ヴァンパイア』に挑んだ。
(倒したとは言っていない)
だが今回は僕たちは戦わない。調査パーティーが倒してくれるらしい。
なぜ今日調査パーティーが魔王幹部を討伐しにいくのかと女神が今ここにいるのかいうと一週間前のこと……
「今日も簡単なクエストなかった、小型モンスター出てこなくなったのかな?」
最近小型モンスターの討伐がなく、新人冒険者は困って毎日薬草でもないただの葉っぱを採取している。
「近くにゴルフ場でもできたんじゃない?」
「異世界にもあるのかよ、ゴルフ場……って女神!」
「おひさ!元気にやってる?自分の部屋で独り言してたから来てみたの!」
僕が自分の部屋で独り言を言ってたことに気づいてきたらしい。
「お前!真夜中に来なくなったと思ったらいまくるのかよ!」
「悪い?……まぁいいわ、というか君、クエストいってるの?」
「そういえば行ってたけど途中でリタイアしちゃって」
そう、イオリを助けてから一度もクエストへ行ってないしこの間のヴァンパイアも死んでしまった(リスポーンした)からカウントされてないらしい……
「リタイアしたですって!ちゃんと異世界生活しないと日本に戻すわよ!全く!女神の気持ちも考えて!死んだあなたをよみがえらすのに大変だったしこうして今話してるのも私があなたを神様に無断で生きかえらしたから女神を辞任させられたのよ!」
なんか今聞こえたな、日本がどうって
「いまなんつった?」
「だから私があなたを神様に無断で生き返らしたから女神を辞任させられたって言ったのよ!」
「ちがう、その前」
「おひさ!元気にやってる?」
「誰がそこまでもどれつった!日本がどうとかだよ!」
「女神条約で女神が人間を異世界へ送ってもなにもしない場合は日本に戻すって決まってるの!」
「日本に戻れるのかよ?!僕を日本に今すぐ戻して!」
ぼくは馬鹿みたいに駄女神にお願いしたが
「無理、だって私、さっき女神解雇されてからって言ったでしょ?」
終わったぁ~!僕の日本へ戻れる近道終わったぁ!
なんでこんなときに女神解雇されるんだよ!
「安心して!女神に戻れる条件があるから!」
となんかすごく気が重くなりそうなことを言う女神
「聞きたくないが一応聞いてみる。その方法ってなんだ?」
「この世界で魔王を倒すことと異世界へ送った者と二人でパーティーを組むこととあとは結……」
「まてまて!その条約って何個あるの?」
「人間の人生ぐらい」
「わかんねぇよ!その例え!あれか?まずはリア充になって結婚して子供生んでその子供が大人になり孫が生まれ自分達が病気にかかり死ぬまでか?」
「そゆこと!最初は男の子がいいな!」
「黙れ!」
ということだ、なんか女神中心に回想したような気がする……てか一切魔王幹部の話してないな。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます