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異世界で冒険者生活になれてしまった僕はひとつの結論にたどり着く。
<もういっそここの一流冒険者を目指して暮らそうかな>
異世界で暮らしてもいいんだよ僕は。
ギルドへ行くとたくさんの仲間が俺を待ってくれてるし、クエストへ行けばイオリやジンマが僕の手助けをしてくれる。
だが、何かが足りない。
日本にいた頃僕はちょくちょくラノベオタの友達の家に行きファンタジーラノベをよく読んでいた。
そのラノベはこうだった……
【女神によって選ばれ異世界転送されて一流冒険者となった主人公はいい仲間に恵まれ恋愛をして最後には魔王をヒロインと倒し結婚する】
いいなぁ、恋愛………恋愛?
今、僕は女神がヴァンパイアに扮した幹部(嘘)を倒して英雄呼ばわりしてそれに憧れてパーティーに入ってきたイオリ。それにいい仲間といっても過言ではないジンマ……これ、もしかしてあのライトノベルの主人公と同じ状況にたってるよな?
だったらパーティーの誰かと恋に発展するかともあるんじゃ?
イオリは僕のことすごく尊敬してなついてるからなぁ、
やっべ!そんなこと考えてたら興奮してきた!
ワンチャンありそう!
この際魔法系の仲間もさがしてみるか!
そんなことを考えながら僕の休日は終えた。
「イオリは僕たちのパーティーに魔法使いの仲間ほしい?」
ギルドで夕食を食べてるイオリに聞いてみた。
「ほしいですぅ、私たち冒険者なので魔法使いは必須ですね!私も魔法使いを探すのでサキ様は募集の張り紙の方を頼みます!」
「わかった!」
僕は早速パーティーメンバー登録受付に魔法使い二人募集の張り紙を申請した。
張り紙を申請した三日後の夜中。
「こない、なぜ来ない。ヴァンパイアを倒したのに!」
もしかして英雄サキの伝説はもう冷めたのかも!
この世界にもパソコンがあるらしくパソコンの検索欄に『ツヅラヤ サキ』と検索してみたらひとつの記事に目がいった
【ツヅラヤサキ 幹部 嘘説】
やっべ!ばれた?魔王幹部をあのとき倒してないのばれた?
急いでその記事にカーソルをあわせクリックした。
「なんだよこれ……」
その記事は僕の悪口がたくさんかいてあった。
『町で暴れてた魔王幹部はサキの友達で英雄になりたいため友達を殺した』
『魔王幹部の言葉をもう一度ゆっくり聞くと女神といっているwww
女神様をころす冒険者あらわる!』
『ちなみにだがイオリという子は俺の仕込んだロリババァwあいつ引っ掛かりやがった!』
といった言葉がたくさんあった。
いじめって異世界にもあるんだな。
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