いただきます
リタ(裏)
いただきます
こんばんは、〇〇さん。お話は博士たちから伺っています。大丈夫ですよ、今晩の事は誰にも言いませんから。僕たちだけの秘密です。……いえ、僕は大丈夫です。気にしないでください。準備ができたらまた声を掛けて下さいね。奥へ案内します。
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安心してくださいね。ここに来るのはあなたが初めてではありませんから。小さな鳥のフレンズさんとか、有蹄類、他にも齧歯類、重歯類の方とか。いわゆる『被食者』と言われる方ですね。
その方たちが動物からフレンズになって、まず最初に思うこと。ヒトの体を手に入れて、まずしてみたいこと。それって、『動物の味を知りたい』なんだそうです。……『なぜ、私たちは食べられていたのだろう』って。ヒトになると、今まで気にもしなかった事にも理由を欲しがるそうなんです。
『“共食い”したがるなんて、自分はおかしくなったのではないか、後戻りできなくなるんじゃないか』。皆さん、誰かに相談することもできず一人で苦しんでいます。僕はそんなヒトたちを助けたかった。だから博士に相談して、こういった場を設けてもらうことにしたんです。
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……お待たせしました。料理ができましたよ。どうぞ、食べてみてください。あ、そういえば、今までに“食器”を使ったことはありますか? いえ、ごめんなさい。大丈夫ですよ、ここに持ちやすいように“アルミホイル”っていう銀色の革みたいな物を巻いてますから。そう、そこを持って…… はい。そうです。骨には気をつけてくださいね。それと、水はこの容器からついでください。自由に飲んで大丈夫なので。
――
――――
……あの、そんなに悩まないで下さいね。食欲は、皆が持っている普通のことなんですから。
それに、食事は楽しい物じゃないと。
『美味しかった』、ですか? 僕も作ったかいがあります。ありがとうございました。
いただきます リタ(裏) @justice_oak
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