世界で私にだけには優しい
なんかまだうまく言えないのだが、夫は私に優しい。
私には優しい。
たぶん、世界で私にだけは、とても優しい。
エッセイやツイートでは私から見た夫、私との関係性のなかにある彼ばかり書いているので、もしかしたらけっこう穏当でおもしろおかしい感じのいいひと、みたいな印象になっている、かもしれない。
じっさい、彼はそういう側面もある。
だが、そうではなく、彼はときにぎょっとするほど底冷えする視線や感情ともいえない無関心をひとに向けているときがある、とたびたび感じる。
「私はべつに人好きとかじゃないし人付き合いにエネルギー割くほうだけど、たぶんきみよりは人間関係で感動したり、ある種の親愛という意味での愛情を感じることも多い」と、いう私の感想で。
これは、本人にも言っているのだけど。
彼に友達がいないとか孤独だとかいうことではない。むしろその逆で、けっこう友達はいるようだし、仲よいひととはうまく、楽しく、とても愉快にやっているようだ。だが、たぶん彼にとって友達とはおもしろおかしくともに過ごすもので、なんというか感動とか愛情とかの対象ではない。私は、それを一身に受けているのでは、と思うことがたびたびある。
自分ひとりだけ愛される、とは少女漫画や恋愛小説の定番ではあるけれど。
こう、こんなにリアルに生活として存在していると、やはりいろいろ考え込んではしまうのよ、ね。
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