第13話目覚めし第3の巨獣クラッシュサウルス

 アオイ:ムネミツ皇国建国に伴い次々に目覚める巨獣達、今回はコウボウティラノの相棒クラッシュサウルスが目覚めます。


 魔界時間9:00 首都太刀神 皇城 皇王執務室


 莉音:地震?


 梨花:はい、仙鉄山脈せんてつさんみゃくを震源とするマグニチュード80.5が観測されました。


 カロン:あの辺って何かあったっけ?


 執務室中央に浮く液晶モニターに映るガレキ


 ガレキ:皇王さんよ、ちょいと頼みてぇ事があるんだ・・・お?取り込み中か?


 莉音:丁度良かった、ガレキ。仙鉄山脈を震源とする巨大地震が発生したのだが、何か心当たりはないか?


 ガレキ:あ?仙鉄山脈だぁ?・・・・あぁ、それならクラッシュサウルスだな。奴はそこの地中深くで眠っていた筈だ。


 梨花:クラッシュサウルスってあのコウボウティラノの相棒っていうアレですよね?


 ガレキ:そうだぜお嬢さん♪


 アオイ:クラッシュサウルスの詳細については第5話『スクラップ屋ガレキ』をご一読ください♪


 莉音:寝起きに暴れるという事はあるのか?


 ガレキ:いやぁ、奴は生まれつき寝起きは良い方だったからそういうのは無い筈だぜ。


 カロン:でも何でわざわざ地中に潜って寝てるの?


 ガレキ:さあな、そりゃ当人に聞いてみろや。


 莉音:兎に角行ってみよう。


 2時間後 仙鉄山脈中央部 鋼台盆地こうだいぼんち


 サウルス:グオ〜ン♪・・・ゲフッ。


 ガレキ:こりゃ随分とご機嫌だな。


 クラッシュサウルスについて調べる梨花


 梨花:あ、クラッシュサウルスがご機嫌な理由がわかりました。この辺りは彼の好物の鉱石が豊富にあるみたいですよ。


 ガレキ:寝起きの朝飯って事か、奴がここを寝床にした理由は。


 カロン:地中で寝てたのも直に鉱脈から食べるためだったのね。


 梨花:それだけじゃないみたいですよ。クラッシュサウルスは爬虫獣類のため、体温調節をするからという事でもあるらしいですよ。


 カロン:とはいうものの、どうやって話すつもりなの?


 莉音:その点は抜かりない♪


 真乃宮:お呼びですか?


 アオイ:彼女は精錬樹海のきこり真乃宮まのみやさん。巨獣の言葉がわかる人間の方です。


 カロン:成る程、巨獣の言葉のわかる彼女の出番ってわけね♪


 莉音:では早速頼めるか?


 真乃宮:わかりました♪


 アオイ:ここからは真乃宮さんの通訳による翻訳モードでお楽しみ下さい♪


 サウルス:ん〜?誰じゃ?お前さん達。


 莉音:お初にお目にかかるサウルス翁、私はこの地に新たに国を興した莉音・ムネミツと申す。


 サウルス:ほぉ〜、ほぉ〜!お前さんがそうか♪急に目が覚めたと思うたらそういう事か。


 真乃宮の匂いを嗅ぐクラッシュサウルス


 サウルス:むむ〜?そちらのお嬢さんはフォレストビーバーの匂いがするのぉ。


 真乃宮:フォレストビーバー様のお許しを得て樵を務めています♪


 サウルス:ほ〜か、ほ〜か!彼奴あやつに認められたならえ〜樵じゃろうて♪


 真乃宮:有り難うございます♪


 サウルス:ときにティラノの奴はもう目覚めておるのかのぉ?彼奴は凝り性じゃて、気に入らんモンを作った時は大変じゃったろう。


 ガレキ:ソイツは安心してくれ、人里に被害が出る前に失敗作は俺がぶっ壊しておいた♪


 サウルス:そりゃすまなんだな〜、今後は儂がおるから安心してくれ♪


 ガレキ:ああ、頼りにしてるぜ爺さん♪


 サウルス:どれ、では相棒の所にでもいこうかのぉ♪


 莉音:サウルス翁!


 サウルス:あ〜、言わんでもええ。魔王具が使えるようになったら契約したいのじゃろう?心配せんでもティラノを救った礼に契約してやるわい♪


 莉音:感謝する♪


 サウルス:礼を言うのはこっちの方じゃて。ではまた会おう♪



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る