第12話天里の異動
アオイ:春は新社会人がはじめての職場で期待とやる気に満ちた時であるのと同時に、昇進などの人事異動の季節でもあります。怪盗アマヤドリ事、天里さんもシーラント支店から異動を命じられたようです。
魔界時間13:00 地獄界 妖魔銀行本店 総裁執務室
ケイン:私が異動ですか?
アオイ:この方はケイン・Y・天里さん。妖魔銀行シーラント諸島連合国支店のエリート行員。その正体はかつて魔界宇宙を騒がせた怪盗アマヤドリの2代目です。
善景:そう、君の身辺はまだ安全とは言えません。そこで役員会議で度々話に出ていたムネミツ皇国支店の支店長になってもらおうと思います。
アオイ:こちらはこの度地獄界統括指定金融機関に昇格した妖魔銀行の
ケイン:ムネミツ皇国というと、あの旧ファクトゥリア王国跡に建国した新興国ですよね?
善景:その通りです。彼処は未だ公安系の省庁が無いにも関わらず治安が凄く安定しているし、皇王様自身も魔界宇宙に2人しかいない『剣聖』の称号を持つほど強い方ですからね。私は明後日顔合わせに行きますが、下見を兼ねて付いて行きますか?
ケイン:はい、行きます。
善景:わかりました。では明後日迎に行きます。
3日後 ムネミツ皇国 首都太刀神 次元国際空港
ケイン:これは・・・寒いですね。
善景:この国は寒冷地帯ですからね。5月でも肌寒いくらいですからね。さ、行きましょうか。
ケイン:はい!
20分後 皇城 謁見の間
莉音:よく参られた朝倉総裁。
善景:お目通り叶い誠に嬉しく思っております皇王陛下♪
莉音:そちらの御仁は?
善景:こちらに控えますは当行の行員の・・・
ケイン:ケイン・Y・天里です。
善景:この者が今日付けでこのムネミツ皇国支店の支店長になる者です。
莉音:ほお・・・・む?
善景:如何なさいました?
莉音:ケインから感じるこの気配・・・神王具か?
善景:流石は皇王陛下!お気付きになられましたか♪この者が持つのは紛もない神王具『隠者のマント』です。この者は神王の血族です。
莉音:なんと・・・
善景:その辺の詳しい事情は後日改めてという事で。
莉音:承知した。
皇城を後にする2人
善景:如何ですかな?
ケイン:ええ、とても良い国です。ただ、シーラント諸島連合国のような南国の国にいたものですから寒さが・・・
善景:こればっかりは慣れというしかありませんな。
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