第10話水心子政秀
アオイ:人間の皆さんは刀鍛冶をご存知ですか?え?西洋では日本より関心が高いですって?今回はその刀鍛冶が登場します。
魔界時間5:00 皇城浴室
梨花:お疲れ様です陛下♪
莉音:鍛錬の後の朝風呂は気持ちいいぞ♪
カロン:ま、汗臭いまま公務されたらそりゃたまらないでしょ・・・あ、梨花といえば。
梨花:はい?
カロン:アンタ漢字も読み方も大国主様と同じでしょ?何で?
梨花:あ〜、よく言われるんですけど。ホント偶然なんですよ。
カロン:案外、
アオイ:あ、図星っぽい。
衛兵:皇王陛下、こちらにおいででしたか!
莉音:ん?私を探してたか?
衛兵:先程、皇国北部の
梨花:石霊湖っていったら国立自然公園ですよね?
莉音:身元はわかっているのか?
衛兵:それが、自身の名を
景光:水心子政秀ですと⁉︎
莉音:景光殿、来ておられたのですか。
景光:ええ、丹波さんからの依頼で作った菓子鋏の試作品が出来たので先ずは皇王陛下に見ていただこうと思いまして。それより今水心子政秀と言いましたか?
莉音:知ってるのか?
景光:鍛冶に携わる者なら一度は聞く名です。水心子政秀、江戸時代後期に活躍した幕末の名工です。しかし、女性とはどういう事でしょうか?私の記憶が正しければ男性の筈ですが。
莉音:一度会ってみる必要があるようだ。衛兵。
衛兵:はっ。
莉音:その者を連れてきてくれ。
衛兵:ははっ!
30分後 皇城謁見の間
政秀:お初にお目にかかります。私は水心子政秀と申します。
莉音:聞けば貴公は日本の鍛冶師と聞いたが相違ないか?
政秀:仰せの通りにございます。
莉音:貴公にとって我等魔族は異形の者。随分と落ち着いているようだが、我等が怖くはないのか?
政秀:恐れながら皇王陛下、いつの世も人は見かけによらもの。見た目で全てを判断してはそれは愚かな事にございます故♪
莉音:目に見えるものが全てではなく、それを見極める心の眼力も職人に必要というわけだな♪
景光:私はこの国で刀匠をしております。牙狼景光と申します。
政秀:おお!魔界の刀匠ですと⁉︎お会い出来て光栄の極み。是非とも魔界の
景光:私も人界の術を学びたいものです♪
莉音:ときに政秀殿、実は貴公に折り入って頼みがある
魔界の国土争奪戦争について説明する莉音
政秀:ほお!魔界の戦は血の一滴も流れぬしかも死者のなき戦なのですか!これは面白い。その申し出、喜んでお受け致しましょう♪
景光:では当面の住まいは私の工房で良いですかな?
政秀:それは願ったり叶ったりです♪
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます