第3話刀匠牙狼景光

 アオイ:魔王少女物語本編を読んでくださった方ならお分かりだと思いますが、ビーストガーディアンズのメンバーに狼男の鷹橋晃斗たかはしあきとさんがいるのをご存知ですか?今回は晃斗さんのお父さんのお話です。


 狼男の鍛治師:巨獣を『狩る剣』から『活かす剣』に変えた・・・か。流石は我が子、それでいい。お前ならきっと気付いてくれると信じていたぞ♪


 莉音:60代目牙狼景光殿とお見受けする。


 景光:いかにも、私が牙狼景光がろうかげみつだ。貴殿は?


 莉音:ムネミツ皇国が魔王、莉音・ムネミツ。


 景光:ほう、『剣聖の皇王』と名高いムネミツ様でしたか。して、何用ですかな?


 莉音:単刀直入に言おう。景光殿に我が国の刀匠になっていただきたい。


 景光:ほほぅ、本当に単刀直入ですな♪新進気鋭の魔王がこの地に国を興したと聞き及び来てみましたが。よもやムネミツ様だったとは。ムネミツ様はこの国をどの様にいたしたいのですかな?


 莉音:匠の集う国にしたい。


 景光:匠の集う国・・・ですか。この地は多くの職人が喉から手が出るほど欲しがる鉱物が豊富に採れる。職人にとってはまさに『夢の国』風の噂で息子も私を探しこの地を目指しているとか。いいでしょう、ここいらで腰を落ち着けましょう♪


 莉音:有難い、住みたい所があれば遠慮なく言ってくれ。そこに住まいを用意しよう。


 景光:実は既に決まってましてな。この地はかつての故郷、残っていればその家を使いたい。


 莉音:承知した。そこの領主に命じて早速にでも調査等をさせよう。


 景光:何から何まで痛み入ります。


 莉音:それまでは宿を用意する故、そこで暫く滞在するがいい。


 景光:お心遣い感謝致しますぞ♪


 皇城より通信が入る


 莉音:私だ、どうした?・・・・何?コウボウティラノが目覚めただと⁉︎わかった、直ぐ行く!


 景光:コウボウティラノが目を覚ましましたか。


 莉音:コウボウティラノをご存知で?


 景光:ええ、私を含めこの国出身の職人なら誰しもお伽話に枕元で母親に聞かされたくらい有名な伝説の巨獣ですよ。


 莉音:伝説の巨獣・・・


 景光:コウボウティラノ、ヨルムンガンド科ヨルムンガンド目ティラノサウルス亜種の巨獣で、しかも古代種です。伝説の通りなら寝起きはかなり獰猛どうもうと聞きます。私に構わずお急ぎくだされ。


 莉音:すまない、先に失礼する。


 次回へ続く・・・・







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