第6話 使い回しの考察 確認の連絡をもらったことが2回あります
使い回しはどんどんやりました、と書きましたが、問題はあります。まず、私の場合は、短期にデビューすることを目指していました。デビューにつながる賞の多くは年に1回の募集です。1年あるいは2年でデビューを目指す者にとって、同じ賞にするのは1回か2回なのです。
仮に使い回しでマイナス評価を受けて、それが翌年に響いたとしてもさしたる問題にはなりません。そもそも禁止されていないのですから。
しかし、もし何年もかけて応募するつもりで、かつ特定の賞を狙っているなら、慎重になった方がよいでしょう。
私の知人の作家には、7年間奥さんに食わせてもらってひたすら投稿していた人や、10年間仕事をしながら投稿を続けた人もいます。こういう長いスパンでの投稿生活を考えている方にはあまりオススメできません。
私の経験をご紹介すると、使い回しが問題にならずに最終候補になったことがある一方、事務局や編集部から確認の連絡をもらったこともあります。もちろん規約上は問題ありませんが、下読みさんあるいは選考委員が気づいたということで、わざわざ確認の連絡をしてきたのです。ウソをついてもしょうがないので、使い回しであることを伝え、規約には違反していないことも確認しました。でも、そういうことを気にする人もいるみたいで、どちらも落ちました。
使い回しは短期間でデビューするにはためらわず使っていいと思います。ただし、使い回しが原因で落とされることもあることは認識しておくべきでしょう。これはぜひ獲りたいと思う賞には使い回しでない方がいいということですね。
ラノベとミステリは下読みさんが重なることが多く(つまり使い回しがばれやすい)、かつ使い回しを嫌う傾向があるような気がします。
*世の中には売れているラノベをぱくって投稿して受賞して出版までしまう人(その後、ばれて大騒ぎ)や、同時期にふたつの賞に同じ作品を送って片方で受賞して取り消されない人(千早茜さん)だっているんです。
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https://mantan-web.jp/article/20100608dog00m200045000c.html
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