第97話 circulation

Kail「無事に再会を果たしましたね」


Lail「そうだな


ここからますます目が離せない


闇の割合と次のステージに進む時期を


見極めながら進めていく必要がある」


「以前


陽の要素が強くなった男性側のエネルギーが


陰の要素が強い女性側を守ると


言っていましたが


一度再会を果たせば


常に一緒にいなくても守ることが


できるのでしょうか」


「それに関してだが


男性側が女性を認識すれば


お互いのエネルギーが繋がりを


持つようになる


目には見えないが


24時間365日お互いの間を


エネルギーが循環するようになる


よって常に行動をともにしていなくても


二人は同じエネルギーとなり


強い力を放つようになる


闇にも見つけることはできない


その間に女性側の闇を光に返す作業を


ともにおこなっていく


ただ最終段階の闇だ


かなり苦しい作業になるだろう


そこで男性が女性をサポートしていく


ということになる」





「なるほど


お互い片割れという認識は


あるんでしょうか」


「これまでのmissionなら


レベルにお互い達したら


片割れに再会すると伝えていたが


今回は片割れがいるという認識はあっても


いつ出逢うのかは知らされていない


片割れという認識をしていなくても


お互いがお互いを特別な存在と


周りとは違うと


それぞれがそれぞれのタイミングで


気づくことになるだろう」


「なるほど


片割れという認識にこだわる必要がない


ということですね」





「その通りだ


再会を果たした今


二人の間には常に同じエネルギーが


循環している


ということは二人にしか分からない


不思議なことが起きたり


この先色々と変化していくだろう」


「変化ですか」


「個人差はあるが」





Rito


こんばんは、薬学部の葉山Ritoです


さっそくメールしちゃいました


俺のこと覚えてくれてますか?


特に用はないんだけど


今何してるかなって思って





Reila


あっ、メール来た


Noriko「どうしたの、Reiちゃん


なんか楽しそう」


Reila「えっ、そうかなぁ


実は昨日ね、薬学部の子から


一目惚れしましたって言われたの」


「えっ、すごいじゃない」


「そんなこと言われたの、はじめて


初対面で一目惚れしました


連絡先交換しませんかって言われたら


軽い人って思って


断るとこなんだけど


なぜかその人すごく真剣な顔だったし


普段からそんなことしてる人には


見えなくて」


「そう、彼はReiちゃんに一目惚れして


運命って思ったのかもね」


「運命かぁ」





運命の人


私にもいるんだろうか


でも私は特別転生者


Ritoくんはどこの人?


私の片割れと呼ばれる人は今頃


どこで何をしてるんだろう


まぁ、いいか


今を大切にしよう





Seia


Seia「Mikuちゃん」


Miku「気安く名前で呼ばないで」


「じゃあ、雨宮さん」


「そういう問題じゃない


私、あなたに興味ないって


言ったはずだけど」


「うん、聞いた


でも俺は仲良くなりたいから


毎日声かけるって言ったと思うんだけど」


「あんた、やっぱりバカ?」


「ははは、そうかもしれない」


「何笑ってるのよ


バカって言われたんだから


普通イラッとするでしょうが」


「イラッとはしないかな」


「あーもう話にならない


私、忙しいから」


「雨宮さん、また明日ね」




Miku


バサッ


4月20日


この前話しかけてきた訳の分からない人が


また今日も話しかけてきた


目的は何?


何か目的がなければ


私に話しかけてくるはずがない


罰ゲームか何かなのか


だとしたらそんなことに


付き合ってる暇はない


なぜかイライラする


私はもう誰とも関わらないって決めたの


二度とあんな思いはしたくないから


いつもは何の変化もない毎日だから


日記も穏やかだったし


なんなら平凡すぎて退屈とすら感じてたけど


今日の日記はある意味書くこと満載だわ










  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る