第27話 5次元銀河司令センター

アナウンスが流れる


B6floor Virtual Earth





Haru「着いたよ」


Rei「ここはまた雰囲気が違うのね


さっきのエリアが洗練された空間なら


こっちは夢の国みたい」


「Reiはこっちの方が好きだろ?」


「そうね、どちらかというと」


「フッ、だと思う」


「今、何で笑ったの?」


「いや、別に」





「このエリアは


3次元地球でしか体験できない


さまざまな感情の経験を積む場所だ」


「感情の経験?」


「そうだ


地球は完全物体の世界だから


その世界でしか体験できないことが


たくさんある


君は分かっていると思うが


精神のレベルを上げることは非常に大切だ」


「確かにそうね」





「精神の数値は頭脳とは違って


目に見えないものを上げていくことに


なるから


抽象的で非常に分かりづらい」


「そうね」


「だから数値を上げるために


あえて感情体験をするための環境を


ここでは作り出すことにした」


「環境を....作り出す」





「そうだ


このpanelにまた触れてみて」


「えぇ」


ピピピピピ


ピピピピピ


「測定完了だ


Reiは精神のバランスが予想通り


よく取れている


Reiに必要なシチュエーションは」


「私に必要なシチュエーション」





「いくつか出てきたけど


まずは自分を認めること


周りとは違う自分を受け入れること


他には....」


「そういう風に出てくるのね


私てっきりいじめにあって


精神のレベルを上げるとか


そんなだと思ってたから


ちょっと怖いなって思っていたの」


「今のReiにそれは必要ないよ


例えば過去世で人をいじめることを


繰り返している人がいたら


次の学びでは


反対にいじめにあう人の気持ちを


理解する必要はあると思うけど


Reiはそうではないから」





「なるほど


さっきのエネルギーと波動認証で


過去世の経験をもとに統計をとって


その人に必要なシチュエーションを


作り出すってことね」


「そういうことだ


で、決めたシチュエーションをもとに


まずは自分の年齢を設定する」





「年齢を決めるの?」


「年齢によって


同じシチュエーションでも得られるものは


異なる


年齢を決めたら次は、環境設定だ


場所はどこにするか?とか


色々と細かく設定ができる」


「すごい


ほんとに地球に行かなくても


地球と遜色なく体験ができるのね」





「そうだな


例えばこんな使い方もできる


傷ついた状態で転生を終えてしまった魂を


癒やすことにも使える」


「傷ついた?」


「そう


悲しいことだが


何らかの理由で自殺をしてしまった場合


それから虐待を受けてしまったり


親からの愛情を受けることなく


終わってしまった魂なんかをね


このカプセルに入ると


身体全体、細胞全体が


ヒーリングされる仕組みになっている」


「すごい」





「基本的には


傷ついた魂は次の転生では


それを癒やすシチュエーションを選んで


転生する予定だが


あまりにも傷ついている場合は


ここで一度癒やすことを行う」


「癒やす.....」





「そうだ


例えば親からの愛情がひどく


欠乏している場合


もう一度母体に戻るシチュエーションに


設定し直して


愛されているんだよ


君が誕生することを待ちわびてるんだよ


っていう体験をすることで


その傷を癒やしていくものだ」





「Haru、あなたほんとにすごいわ


あなたを尊敬する」


「褒めすぎだよ」


「本心よ」


「最後に特殊能力のエリアに行く?」


「えぇ、楽しみ」

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