第15話 増量商品の罠
いろんな商品で「今だけ増量中!」とか「30g増量!!」が時々出回る。
人気商品で消費者への感謝的な意味合いの場合もあるが、原料の在庫がだぶついていたり、次のシーズンに新商品を出すために既存の商品を売り切る目的で増量されることもある。
その商品を使っている消費者にとっては増量は嬉しいことだ。
しかし、お店にとってはそうはいかないこともある。
どんな業態のお店でも棚割というものがある。売り出し品以外の定番商品を陳列するためにあらかじめどの商品を棚のどの位置に陳列するかなど決めておき、商品の管理をしやすくしたり、売り上げデータなどを確認するのにも使われる。
小売り業では当たり前のことなのだ。
多くの商品を棚に陳列するために、商品と商品の隙間などは作らない。
それが困るんだわ!!!
増量品になると商品の大きさが変わったりする。
横幅が広がったり、背が高くなったり、普段の商品に小さなオマケが付けてあったり・・
棚の幅や高さは普段の商品のサイズに合わせてスペースを確保しているから、増量商品は収まらない!!
増量商品が納品されると、その商品だけ限られたスペースに収まりきらないから、横向けに置いたり、斜めにしたり!
売り場の見た目も悪い!
また、普段4個入るのに3個しか入らなかったりも!!
専門的な話になるが、商品をレジで読み込んだり発注時に使用するJANコードが増量品だけ異なっていたりして管理もしにくいし!
また、お店として気をつけねばならないのは、増量商品を連発しだすとその商品が廃番になる可能性もあるんだよ!
早く売り切りたいから増量で売りづづけている。
増量だからお客さんに得だと思いたくさん仕入れてしまうと、突然、メーカーから廃盤商品の連絡が来て、新しい商品に切り替わり、その増量商品は古い商品となり、だんだん売れなくなってしまい、返品もできず無駄な在庫になる。
気をつけろ!!
増量商品!!
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