第6話・・・新たなモードに

携帯電話をもたない生活がこれほどまでにストレスを与えるものであったのかと彼は実感した。


持っていれば持っているでストレスであり、持っていなければ持っていないでストレス(寂しさ)なのである。


一度、知ってしまったからであろう。


それは、異性と付き合うということに似ている。


正確に言えば、関係性を相手に期待してしまうということに似ているのである。


電話の向こうには人がいる。


人はつながりを無意識にも求めてしまうものだ。


携帯を手放したからなのか、深層心理で強くつながりを求めるようになったからなのか、


彼に……、


彼女が出来たのである。


彼女の名前は「真奈」


そう、彼は新しい真奈ーモードの男になろうとしているのであった。


つづく

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