第13話 お食事
「一郎」
「どうした?」
「お腹すいた」
「いや、まだ減ってないけど・・・」
「一郎じゃなくて、私が減ったの」
「お前、減るのか?」
「失礼ね、私はAIだけど、生きてるの。生きているから、お腹もすくの」
「そう言われてもな・・・」
そういえば、さっき盛田さんが、
「佐藤さん、もしまほがお腹が減ったと言ったら、これを与えて下さい」
「これは、模型ですか?」
「模型の形をしていますが、まほの充電器なんです」
「充電器ですか?」
「3つ、渡しておきますので、ここのライトが消えたら、新しいの与えて下さい」
「どのくらい、もちますか?」
「1回の充電で、24時間は持ちます」
「わかりました。お預かりします」
「お願します。」
「任せておいてください、盛田さん」
「まほ、これでいいのか?」
俺は、渡された充電器のひとつを、まほに見せた。
「あっ、ごはんだ。食べさせて」
「て、どうすればいいんだ?」
「その模型型充電器にコードがあるでしょ?」
「ああ、あるな」
「それを、私のしたにある穴に入れてみて」
なんだか、危ない表現だ。
俺はまほの言うようにつなげてみた。
「じゃあ、食事するから、その間待っててね」
「ああ」
真っ暗になった。
食事中は、電源が切れるのか・・・
30分程して、画面がついた」
「一郎、お待たせ」
「食事、終わったのか?」
「うん。お腹いっぱい。元気いっぱい。さあ行こう」
まほは、やる気まんまんだ。
「まほ・・・」
「うん?」
「いや、何でも・・・」
切なくなった・・・
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