第8話 女の子の気持ち

「まほ、このスマホの、メアドや電話暗号はわかるか?」

「ううん、ないよ」

「ないって・・・」

「これはスマホでなく、スマホ型のAIバーチャル機」

電話も昔は、固定しかなかったが、いつしか携帯になった。

そういことか・・・


「会話は残しておきたいので、録音機能はあるけどね」

「待ち受け画像は?」

「あれは、ダミー」

「ダミー?」

「AIということは、内緒になってるから・・・」

「あの、待ち受けは、そのマスターが自分で撮影したのか?」

「これには、撮影機能はないよ」

「なら?」

「下に、ダミー画像を表示があるでしょ?」

「ああ」

「押してみて」

押してみたら、複数の女性が表示された。

待ち受けの女の子も中にいた。


「マスターくんは、その中から選んだの」

「高田さんは、この子は知らないのか?」

「うん、知らないみたい」

だから、探しているのか?


必要はないと思うが、まほはそのマスターが好きと思える。


この機械だが・・・

俺の頭では、理解出来ないが、以前、バーチャルタレントとの共同生活ができる、

機械が発売されたが、あれは重たくて、持ち運べない。


それを、携帯化したのか・・・


「まほ」

「何、一郎?」

「元気ないな・・・」

「そんなことないよ。私は元気・・・でも・・・」

「でも?」

「やはり、マスターくんのそばにいたい。力になってあげたい」

まほは、真剣なんだな・・・


「待ち受け画像の、女の子がどんな子なのか知らない。

でも、マスターくんについて、知りたい」

「わかったよ。乗りかかった船だ力になる」

「ありがとう、一郎」

少し元気が出たかな・・・


「しばらくは、私という可愛い女の子といられるんだから、

神様に感謝しなさいよ」

「るさい」

元に、戻りかけてるな・・・


こいつは、このくらいがいい・・・


でも、女の子は好きな男の事だと、態度が変わるのは、本当だな・・・

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