第2話


[ピーピーピー!!ピーピーピー!!]

 突然、アラーム音が鳴り響く。

(懐かしい夢を見たな・・・。あの時からそらにぃには助けて貰ってばかりだなぁ)

 そう心で呟き忙しなく鳴る目覚ましをそっと止め起き上がる。朧気な意識のままフラフラと洗面所へ向かい顔を洗った。

[よしっ!!]

 自分以外居ない家で独り鏡に言い放ち、服を着替えた。そして、キッチンで冷蔵庫の余り物でサンドイッチを作った。

(そう言えば、ばあちゃんが生きてた頃は毎朝温かい味噌汁を作ってくれてたなぁ・・・・)

 そんな事を思い出しながら朝飯を食べ終えた。そらにぃと待ち合わせがあるので出掛ける準備を済ませ出掛けようと思った時、ポストの郵便物の存在に気付きポストを開けて確認すると、差出人不明の封筒があった。

[何のイタズラだよ・・・]

 半信半疑で封筒を開くと藍色の不思議なペンダントと手紙が入っていた。手紙を読むと。

[君には興味があるのでこのペンダントを送る事にした。このペンダントを身に付ければどんな犯罪を犯しても罰せられない。平たく言えば免罪符だ。そして、見返りは一切求めない。ただし、捨てようなんて思うなよ? それらを良く考えて、これを君の好きな様に使ってくれ]

 手紙にはそう書かれていた。

[最近の詐欺は面白いこと言うなぁ。こんなんで騙される奴何て居ないだろ]

 馬鹿馬鹿しい。こんな物で何をしろと? どうせ後から請求書やら送られてくるのがオチだ。こんな物は早く捨てるに限る。

(途中でコンビニにでも寄って捨てるか・・・)

 そう思い、くしゃっと握り潰しポケットに入れ待ち合わせ場所へ向かった。

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藍の贖宥符 OOTSUKA @OOTSUKA

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