第18話

Xmasも会えないまま、年が明けた

ロス行きのことは保留にしてもらっていたがが、それも、もう、決断をしなければいけないと思ってた


会社にはあれから、再三の督促があったのだろうが、俺には直接伝えられることがなかった。

きっと、スタッフが気遣ってくれてのこと

申し訳ない思いでいっぱいだった





私は卒業後、就職することに決めた

好きでもない人と結婚するぐらいなら、

まだ、その方がましだと思った


そして、

瞬とちゃんと話さないといけない時期が来ていた


「もしもし、瞬、明日会える」

「ほんとか」

「うん、泊まれるよ」

「マジっ?でも、大丈夫なのか?」

「うん、何とかなりそうよ」

「無理はするなよ」

「わかった」



私は大学まで迎えに来た車に乗るなり、葉山に言った


「海沿いのあの場所まで行って」


「かしこまりました」


「ここで降りるわ

今日は迎えに来ないでいいから」


「どういうことですか?お嬢様

これ以上、旦那様がお怒りになったら

もう、相澤さんとは二度と会えなくなります」


「.....その覚悟よ

だから、今夜は帰らない」


「それで本当によろしいんですか?

私はお嬢様があの方と出会えたのは

運命だと思っておりました」



「私には運命なんて言葉はないの

宿命...という言葉しか」



「......わかりました

私にお任せ下さい。

携帯は置いていってください。

帰らないとなると、きっとGPSで探されると思いますので」


「それじゃ、葉山に迷惑がかかるわ」


「お嬢様がそのおつもりなら、私も覚悟を決めましたから。

明日、いつもの場所にお迎えにあがります」


「ありがとう」




運命とは

人間の意思を超えて、人間に幸や不幸を与える力のこと


宿命とは

前世から定まっている運命

避けることも変えることも出来ないもの




私は彼と出会ったあの場所で車を降り

愛しい人の元へと走った



部屋に飛び込むように入っていくと窓際でぼーっと外を眺めてた彼が驚いて顔を上げた



「瞬!!」


その腕に包まれると、彼は声をつまらせた


「優奈......会いたかった」



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