第14話

「明日ね、瞬のところへすっごい朝早くに行きたいんだけど、いい?」


「いいけど、どうして?」


「フフ、内緒。起きなくていいからね、寝ててよ」


「何それ?」


「いいからぁ、絶対、絶対、寝ててよ」


「わかった」



明くる朝、マジですっげえ早朝に玄関で物音がした


おっ、来たな


静かぁーに入ってきた、優奈はいきなり、バスルームに向かった


えっ、やるのか?

でも、寝とけって...


シャワーを浴びるとベッドルームにそーっと入ってきた彼女を薄目を開けて見ると、しっかりパジャマを着てる


可愛いじゃん


俺の横にすっと入ると擦り寄ってきて

頬にチュッってして目を閉じた


もう限界


「クククッ」


「あー、起きちゃったぁ」


「優奈、何してんの?笑」


「だって...

こうしたら、お泊まりしたみたいでしょ?

まだ、朝早いからもう少し眠って、目が覚めたら、瞬が横にいるの。

そういうの.....したかったの」


淋しそうに背を向けた


「ごめん、笑って...。

そっかぁ。泊まったみたいだよな

おいで」


髪を撫でるとこっちに顔を向けた優奈


「うん」


ちっちゃな身体を抱きしめるとまた、顔を擦り寄せて大きく息を吸った


「はぁー、寝れないよぉー」


「じゃあ...」


彼女の上に跨って、キスをした


「やめて。余計眠れないじゃない」


「そんなことねぇよ。気持ちよーく眠れるよ」


そう言うと、見上げる優奈の目に色気が指した


首筋から唇を這わせながら、パジャマのボタンを外していく


「瞬..ンンっ、ほん...とに、アンッ...眠れる?」


「まーだ、言ってる。俺に任しとけって。優奈を夢の中に連れてってやるよ」


「アァ、ぅん」


抱く度に俺は彼女の身体に溺れていった

もちろん、愛情があるからに決まってんだけど...。


どこに触れても熱くなる、

声を聞くと心が震える

唇も瞼も、髪も胸も何もかもが愛しい


1番熱いところで繋がると

浅い息で俺の腕にしがみつく彼女

指先に力が入ってくると一緒に昇りつめる


ぐったりと汗ばんだ身体を抱き寄せて、

額にキスして

「おやすみ」って言うと、

掠れた声で「おやすみ」って...。


ゆっくり、眠ればいい

俺はここにずっといるからな





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