第2話 芽生えた死生観

苦節何十年が過ぎただろうか

髪も薄くなり、白髪もチラホラ、覇気もなく

確かに

いつしか死生観が芽生えていた

それはもうとっくの昔からそうであった

そういえば子供の頃からあっただろうか

中学生の頃か、流行ってた名作アニメ

「フランダースの犬」にのめり込んだ

何がって?ラストの感涙の悲哀な場面に

「パトラッシュ、僕もう疲れたよ」

「何だかとても眠いんだ」

天使たちが舞い降りてネロとパトラッシュは

天上へ昇って逝く

教会の外には激しく吹雪が吹き荒れていた

何て美しい、逝き方だろう

出来たら自分もあんな逝き方が出来たら・・・

本気でそんなことを思い浮かべてきた

それは今でもずっと遠い過去から引きずって

今日に至るまで続いてきた

今でも・・・





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