お茶の話4 ~煎茶道から遠く離れて~

日本茶がめちゃくちゃ手軽に飲めるものだってご理解は

いただけましたでしょーか。


いやまあ、手軽さで言ったらペットボトルに勝るものなしなんだけどね。

ペットボトルね、手軽だよね、

ところでお茶系ペットボトルは保存料は入ってないのがほとんどなので、

口着けたら早めに飲み干してね、唇は雑菌にまみれてるから~

(人間には口腔常在菌や皮膚の常在菌がいるので守られてる)


では次のステップ、

『お茶を買う』です。


最近入門書を読み返したんですけど、お茶を買いに行くときに

「店員さんのレベル、『コレ』に答えられれば大丈夫!」という

ポイントを紹介してたんですよ。

曰く

『煎がききますか』『合組されてますか』『火香の弱い煎茶はありますか』


――駄目だろ、これ、付け焼き刃のシロウトが店員に訊いちゃ。


えーと、まず、こっちはド素人なので、

店員は試さない。アンダーライン引きましょう。そしてプリーズワンスモア。

(上記の呪文はまた今度解説します)


行くべきは

総合食品売り場の棚の一角(専門員がいない)ではなく、単体のお茶屋さん。

ご夫婦でやってそうなとこや、勤務の長いパートのおばさんがいそうなところ。

素直に

『オススメはどれですか』

でいいんです。喜んでそのお店のオススメを出してくれます。


でもねー、町のお茶屋さん、入りにくいの、わかるよ。

店構えも古くて、いつの啓蒙ポスター?ってのが貼られてて、店内が暗い。


理由は想像つくけどね。

まずお茶は直射日光が駄目なので、北向きのお店が多い。

光りもわざと抑え目。

しかしパッキングが向上してるので暗くする必要はもうないという事実。

経営者が年配なので定期の客だけを相手にしてきた結果、

店構えのヤバさに気がつかない。

すんごく儲かるわけじゃないので内装に手が入れられない。


うう、ごめんよ、

でもがんばってるお茶屋さんもいるのでここは否めないのだ……


行きやすいのは、デパ地下に「テナント」で入ってるお茶屋さんですね。

あとは、近くにあるなら『ルピシア』。

紅茶がメインだけど緑茶も色々置いてます。


で、だ。

『オススメ』はそのお店ごとにある。だから安心して買って大丈夫。

初心者は100g1,000円目安にしてください。

単純に、いいものはお値段比例しますが、たっかいお茶買っても

自分が淹れるんじゃ、そのポテンシャルを生かし切れないから……


で、ですよ。

どうせ買うなら『好み』を探してみません?


お茶には『水色(すいしょく)』というのがあって、

濃い(濁り気味の)緑から透明度の高い緑、淡い萌黄色、若芽色(黄色と呼ばれる)

あたりが緑茶の色です。

それから『コク』。渋みと甘みですね。

これも渋←→甘のグラデーションです。

甘みに旨味を入れるひともいるけど、旨味は単体で強弱があると思うー。

そして『香り』。

これはコクと相反することが多いです。

香りが高いと味は明るく、コクが強いと香りはあっさり。


ありえない組み合わせもあるんですが、

ここは『どんなお茶が飲んでみたいか』伝えるのがベスト。


私は実家の濃いお茶に飽きてた(当時は深蒸し茶という言葉も知らなかったけれど)ので、

水色の明るい緑、味は甘みがあるほう、とリクエストしてみました。

(当時は香りというベクトルを気にしたことがなかった)


そして出逢ったのが『浅蒸し煎茶』です。


えと、浅蒸しがオススメっていうわけではないです。

いろいろ飲んで、自分は何が本当に好きなのか、探っていくのが楽しいのです。


ところで、ここまで書いてなんですが、

私が気軽にお茶を買えるようになったのは

川崎ラゾーナにある『三國屋善五郎』のおかげです。

綺麗な店内! オープンな空気! 店員と1対1にならない客の数(ひやかし含め)!


(ルピシアはアトレ川崎の地下に出来てから行くようになりました)


その頃にはお茶の種類もいろいろ勉強始めていたので、

店員さんに訊かなくても

浅蒸しや釜炒りや「やぶきたでない深蒸し」にチャレンジできました。


三國屋善五郞のオススメは「式部の香り」です。

これは深蒸しの「ゆたかみどり」。

ブレンド物だと思ってたらシングルでした。

(ブレンド・シングルの解説も今度するね)


あとねあとね、前回冷茶のこと書いたけど、

フレーバー付は甘くないのに果物の香りもしてとても爽やか!

オススメはマスカットの緑茶や白桃のお茶(どちらも三國屋ティーパック)です。

冷茶用ではないのでどちらも1リットルにつき3パックほど必要ですが

私は大好きなんだ……ッ!


では次回は少し用語の説明に入ろうと思います!

来たれお茶沼!!


(濃緑色してそうな沼だ)

(まだ急須買わんのかい)


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