第1229話居りあかしも 今夜は飲まむ ほととぎす
居りあかしも 今夜は飲まむ ほととぎす 明けむ朝は 鳴き渡らむそ
(巻18-4068)
二日は立夏の節に応る。ゆえに「明けむ朝は鳴かむ」といふ。
右の一首は、守大伴宿祢家持が作りし歌。
このまま居座って夜明かしをしても、今夜は飲みましょう。
ホトトギスは、夜が明ければ、鳴きながら飛びまわるでしょうから。
二日は立夏の節になる。そのため、「明けむ朝は鳴かむ」と言われている。
寒い年だったのか、なかなか鳴かないホトトギス。
家持は、立夏という暦を持ち出して、明日(二日)が立夏だから、必ずホトトギスが飛び回って鳴く、と詠う。
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