第1184話十六年四月五日、独り平城の故宅に居りて作りし歌六首(4)

あおによし 奈良の都は 古りぬれど もとほととぎす 鳴かずあらなくに

                           (巻17-3919)


奈良の都は、すでに古びてしまってはいるけれど、昔なつかしいホトトギスは、(この古い都を忘れずに飛んで来てます)この地では鳴かない、そんな薄情なことはしないのです。


聖武天皇の弱気と我がままで、平城京は捨てられ、多くの官僚や人は。新しい久邇京に移って行ってしまった。

しかし、ホトトギスは、忘れずに飛んで来て、愛らしい声を聴かせてくれる。

寂しくもあり、ホトトギスに慰められもあり、そんな歌と解した。

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