第1066話海辺に月を望みて作りし歌九首(2)

神さぶる 荒津の崎に 寄する波 間なくや妹に 恋ひわたりなむ

右の一首は、土師稲足

※土師稲足:未詳。おそらく下級官人の一人。

                       (巻15-3660)

※神さぶる 荒津の崎:荒津の崎は、現在の福岡市西公園の岬。歌に詠まれた「荒津の崎」は、西公園となった荒津山のことと推定されている。大宰府の外港として、官船が発着した。また、この地に海の神が祀られていた。


この厳かな荒津の崎に寄せて来る波のように、絶えまなく、私は愛する妻を思い続けるのだろうか。

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