第1042話君が行く 海辺の宿に 霧立たば

君が行く 海辺の宿に 霧立たば 我が立ち嘆く 息と知りませ

                     (巻15-3580)

秋さらば 相見むものを なにしかも 霧に立つべく 嘆きしまさむ

                     (巻15-3581)


あなたがお立ち寄りになる海辺の宿に霧が立つならば、私があなた様の行先を不安に思い立ち嘆く息と知ってください。


※遣新羅使として旅立った夫の道中を不安に思う妻の歌。


秋になれば 再び逢えるはずなのに なにゆえに 霧として立つほどに 嘆かれるのだろうか。


※夫としては、「秋になれば戻って来れるし、逢えるのに」と。そこまでの嘆きは無用と慰める。


※尚、この遣新羅使は出発が夏6月。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る