第952話草枕 旅行く君を 人目多み

草枕 旅行く君を 人目多み 袖振らずして あまた悔しも

                    (巻12-3184)

※草枕:旅に掛かる枕詞。


旅に出る貴方を、人が多くいたので、袖を振ることができませんでした。

それが、本当に悔しくてなりません。。


見送りの人が、他にも多くいたようだ。

その人目をはばかり、袖を振れなかった。

あるいは、見送りの集団に入れなかった女性か。

まともに、人前で、袖をふれない立場の女性かもしれない。

かくして、袖を振れなかった悔しさだけが、いつまでも残る。

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