第895話明日香川 行く瀬を速み 早けむと
明日香川 行く瀬を速み 早けむと 待つらむ妹を この日暮らしつ
(巻11-2713)
明日香川の瀬が速いように、早く来て欲しいと待っている彼女をそのままに、今日一日過ごしてしまった。
神なびの 打廻の崎の 岩淵の 隠りてのみや 我が恋ひ居らむ
(巻11-2714)
※神なび:神が降りて来る、土が盛り上がった場所。奈良県高市郡明日香村の雷丘、あるいは甘樫丘説がある。「神なびの打廻の崎」は、神の籠る山が突き出て川が巡っている場所。
神なびの打廻の崎にある岩の淵のように、私は人目を忍んで恋続けるのだろうか。
逢瀬に至れない事情が発生したのだろうか。
事情によって行くに行けない男と、待ち続ける女の類型的な歌である。
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