第758話来て見べき 人もあらなくに 我家なる

来て見べき 人もあらなくに 我家なる 梅の初花 散りぬともよし

                        (巻10-2328)


訪れて見てくれる人など無いのだから、我が家に咲いた梅の初花など、散ってしまってかまわない。


宴会で、女性の立場で、詠まれた歌と思われる。

逆説的な意味があり、早く見に来て欲しい、そうでないと、どんどん散ってしまいますよと詠む。

あるいは、「私は気持ちを咲かせましたけれど、早く来てくれないと、他の人に散ってしまいますよ」の意味を込めたとも、取れる。


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