第748話秋つ葉に にほへる衣 我は着じ

秋つ葉に にほへる衣 我は着じ 君に奉らば 夜も着るがね

                     (巻10-2304)

※秋つ葉に にほへる衣:秋の紅葉で染めたような衣。現実には紅葉が衣を染める素材にはならないので、それほどの美しい衣との意味。


秋の紅葉で染めたような美しい衣は、私が着るのではありません。

あなたに差し上げれば、夜も着ていただけると思いますので。


衣を美しく染め上げ、愛する男に送った女の歌。

自分と思って夜も、大切に身につけて欲しいとの意味を込める。


古代では、衣(肌着)を、愛し合う男女が交換する習慣があった。

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