第532話秋立ちて 幾日もあらねば この寝ぬる
安貴王の歌一首
秋立ちて 幾日もあらねば この寝ぬる 朝明の風は 手本寒しも
(巻8-1555)
※安貴王:湯原王と同じく士貴皇子の血を引く人(孫)
立秋となり、まだ幾日も経っていないのに、起きた時の明け方の風は、すでに袖口に寒さを感じさせる。
初秋の生活実感、季節感を実にわかりやすく詠んでいる。
これは現代人でも、すぐにわかる感覚と思う。
研究者の中には、「独り寝」の寂しさを詠んだ、そんなとらえ方もあるけれど、そのほうが無粋。
単に季節感を詠んだとしたほうが、すっきりとした感じになる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます