第515話うまさけ 三輪の社の 山照らす

長屋王の歌一首


うまさけ 三輪の社の 山照らす 秋の黄葉の 散らまく惜しも

                       (巻8-1517)

※うまさけ:美味しい酒。神酒の古称ミワの同音で三輪の枕詞


三輪の大神の御神域の山を、美しく照らしている秋の黄葉が、散ってしまうのは実に惜しく思われるのです。


日本最古の聖地三輪山を、美しい黄葉が照らす。

そして惜しまれながらも、黄葉がハラハラと散っていく。

神がかり、ますます荘厳な美しさに満ちた情景が浮かんでくる。


歌を詠んだ時期は、長屋王が藤原京に住んでいた若い頃(三十歳以前)と言われている。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る