第446話神に寄せき(1)

木綿かけて 祭るみもろの 神さびて 斎ふにはあらず 人目多みこそ

                          (巻7-1377)

※木綿:楮(こうぞ)の樹皮を剥ぎ取って繊維をさらしたもの。この歌では、榊の枝などにつけた神霊の憑り代。

※みもろ:神を祭る所。神を祭るための土壇。


木綿をかけてお祭りするみもろの神様のように、穢れを避けているのでありません。

ただ、とにかく人目が多いのです。



これも、女性の歌と思われる。

あなたにお逢いしないのは、ただ、とにかく人目が多いのを避けているだけ。

決して、自分が神様のように、お高くとまっているのではありません。


「近寄りがたい」とでも、男に言われたのだろうか。

売り言葉に買い言葉のような、印象を持つ。

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