第398話時に臨みき(7)
山守が 里に通ひし 山道ぞ 茂くなりける 忘れけらしも
(巻7-1261)
山守が里へと通う道は、草が生い茂ってしまいました。
道そのものを忘れてしまったのでしょうか。
山守は、自分(女)のところに通っていた男。
その男が通ってきた道は、草が生い茂り、通うのも面倒なほどで、確かに長らく通って来ないのが現実。
浮気をされたか、捨てられたか、不実な男を恨む女の歌。
それとも、たまたま通ってきた男への、皮肉かもしれない。
いろんな想像が可能な歌と思う。
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