第9話  ルール

クイズバトルのルールはこうだ。


5人が1チームとなり、協力しながら1フロアあたり3問出されるクイズに答え、385階の最上階を目指していく。


序盤は◯×の2択の問題から、3択、5択へと難易度があがり、その後は筆記で回答する問題となり、最終的には他のチームとの直接対決となるのだ。


参加チーム数は、ドリームタワーの階層数に合わせて385チームだ。


そして人気テレビ局がお金集めに作った特別ルールがある。


それが”ヘルプ”のルールだ。


ヘルプルールを使えば3択問題は2択になり、5択問題は3択に、更に重ねてヘルプを使えば2択になるというものだ。


ヘルプの使用数には制限はなく、ただヘルプを使うごとにテレビ局への寄付金を支払うことが条件となっていたが、これはテレビの視聴者には知らされることはない。


このルールは希望の島中学校のチームには全く関わりのないルールだった。


何せ希望の島中学校チームには、テレビ局へ寄付するお金などない。


クイズバトルの観客席も全て有料となっており、そのため希望の島からは応援団も誰一人来ることはできなかったのだ。

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