第2話 ニート侍は現代のヒモ。
元号が平成から令和へと変わるころの日本。
その近畿地方の奈良と言う土地がある。
その奈良の県庁所在地である奈良市には近鉄と言う鉄道がある。
近鉄の奈良線の終着駅「近鉄 奈良駅」のステーションビルを出れば、東西に南にある三条通りにつながる2つの道がある。
東口出口にあるのが東向き商店街。
西口出口にあるのが小西桜通りである。
この2つの道をつなぐ駅から一番近い路地の中ほど、南側にあるアルテ館というビルの一階の奥まったところにある店。
そこのカウンター席に一組の男女が座っている。
男は現代のニート侍「松永 秀平」である。
そして彼を戦国時代から異世界転生させて魔王を討伐させて、報酬である彼の願いを叶えるために現代日本に転生させた女神が女のほうである。
2人は今ラーメンを啜っていた。
何故二人はラーメンをすすっているかと言うと――――「アニメイト」にマンガを買いに行った帰りのお昼ごはんである。
「美味いで御座るな、このラーメン。」
「煮干しラーメンって今まで避けてたけどこれはいけるわ。」
着流し姿に女のような長い黒髪のオッサンである、ニート侍。
そのまんまギリシャ神話から出て来たかのような金髪美女の女神。
この二人が並んでラーメンをすすっている姿はまさに現代のファンタジーである。
着流しのオッサンならば珍しくもあるがいないこともない。
だが、まんま古代ギリシャの白い服を着た幼さを残していながらもボン、キュッ、ボンな美少女が目立たないはずがない。
しかし、この二人は周りから奇異な目で見られることなくラーメンを啜っていた。
こんなのは2人にとっては日常である。
そんな二人の日常を描いていくだけでヤマもオチも基本無いそんな現代ファンタジーである。
ラーメン屋の名前は「長田屋」と言った。
ちなみにお会計は女神持ちである。
ニート侍が女神に叶えてもらった願いには「平和な世界での隠居生活を女神に養ってもらう」だったのだ。
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