旧市街の支配者

愛する獣人の女性が居た。


彼女に恋して愛し合ったが、子供を生ませようとは思わなかった。


獣人は奴隷だ。


物の様に扱われる奴隷は、跡目を継がせられない。


生まれた子供が奴隷として生きる姿は不幸だ。


だから、愛し合っても、子供だけは……。


子供を欲しがる彼女の願いを叶えようと孤児を拾った。


血の繋がりが無くとも、家族に成れる、人種が違っても家族に成れる、を家族に迎えてから、そう確信できて迷いが無くなった。


いくら自分たちが認めていても世間から認められるとは限らない。


獣人を奴隷から解放しない限り、この家族は認められない……。




獣人に恋してから、奴隷差別が障害と成り、変えようと獣人が住みやすい町へ旧市街を作り替えたが、奴隷を無くす道筋は見えず、出来ない理由に囚われている。

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