変化の妖精

条件 行方は の後。




「知覚できない妖精を害する危険性がある獣人は妖精から遠ざけるべきだ」という価値観は昔から存在するが妖精町に住む者の多くから過剰な反応が見られる。


妖精町へ移住する際に連れていけない奴隷を手放したい者たちは奴隷を売りたいが妖精との距離が近づき邪魔になり始めた獣人は一昔前のように出せば売れる状況ではなかった。


奴隷を手放したい者たちから奴隷を買いあさったLは妖精の価値が上がり相対的に価値が下がって酷い扱いを受ける獣人の居場所を作りたかった。


妖精町へ移住する者たちと異なり移住できるが移住しなかったLは、その区域で一番の権力者になった。


見捨てられた町で一番になっても自慢にはならないが一番に成れば獣人の居場所を作ることが出来ると考えたLは獣人が妖精の邪魔者であるように妖精は獣人の邪魔者だと妖精へ気を遣わず獣人を優先した環境作りを行った。


妖精は好む環境が無ければ住み着かないから環境を作らなければ良いだけで容易に妖精から邪魔されない環境を作れた。


旧市街で妖精に関する商売は廃れて殆どの店は転居したか潰れた。


獣人が住みやすく獣人を使った商売に適した旧市街で妖精産業の発展で衰退した獣人産業は発展している。


旧市街で盛んな獣人産業から旧市街は良くも悪くも獣人町と呼ばれている。




地元に思い入れがあって最期まで旧市街に妖精の店を開き続けた父親の夢を引きずり妖精を追う青年Cを「実現する力はなく行動力もない」と判断して放置していたが実現しうる力を持つ少女Aの出現で「旧市街に妖精が住みやすくなる」と危惧をした旧市街の支配者L青年C友人Kへ「あの奴隷Aは妖精町計画の中心人物の生まれ変わりで前世Zの記憶を持っていると伝えて唆した。


支配者Lは中身が嫌いだが身体は好きな(獣人だから)少女Aへ強引な手段で追い出せなかった。獣人(身体)を痛めつけたくない。


支配者Lは旧市街で妖精が目立つと妖精町や妖精の愛好家から旧市街が攻撃される材料になると危惧している。


少女Aを手放さない青年Cを移住させれば旧市街から少女Aを追い出せると考えた支配者Lは、数年前にXが探していた変化へんげの力を持つ妖精を見つけたが、探していたXが死んで不要になり放置していた妖精が使えると思い手に入れた。


支配者L少女A前世Zに気付いたのは、酒に酔って奴隷Aを恩人と言っていたLの恩人に該当する人物の中に魔法使Zいがいて、魔法のように青年Cに妖精を飼わせた事から少女A天才Zの生まれ変わりだと思った時だった。



裏社会で変化へんげの妖精を入手した支配者L二人AとCが妖精町へ移住できるように妖精町の知人と交渉して移住の手続きを勝手に行って少女Aに変化の妖精を渡す対価に妖精町へ移住しろと迫り旧市街から二人AとCを追い出した。






妖精に優しくない旧市街の限界を感じてた青年Cは妖精町へ行ける機会を逃したくなくて、少女Aが獣人だと発覚して罪に問われる危険性があっても行きたいと少女Aへ相談したら覚悟があるならと同意を得た。


旧市街に居続けても自分の願いは叶わない自覚を今の青年Cは持っている。


主人Cが危険を理解して望むなら奴隷の自分Aが拒否する理由は無くて、主人Cが夢を叶える近道だと考えて少女Aは同意した。


少女Aが変化の妖精から懐かれる数週間の間に移住する準備を行った。



旧市街で妖精を呼ぶことの難しさを知りながら店に思い入れがあり固執した父親が過労死してから妖精町に行こうとがむしゃらに働いていたがお金に固執して妖精に目を向けなていなかった青年少女から夢を追うために妖精を見ることの大切さに気付かされた後に妖精町へ行く機会を得られて行かない理由が無かった。


今は少女と出会わずに妖精町へ行っても夢は叶わないと思えるほどに、店に固執して過労死した父親を否定する為に妖精町へ行こうとしていた事から解放されたこと事が大きくて、少女に強く感謝して大切だと再認識した。



変化の妖精が使える変化の力は妖精の体力を消耗するから一日、数時間が限界。

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