別れと出会い


少年Bが上京してから四年程が経った頃。


十六歳に成る獣人じゅうじん少女A主人Xの葬儀に参列できず家に居た。


主人Xの奴隷で所有物な少女Aは家族と見なされず家から主人Xを見送った。


五感に成ると言い出した変な主人Xから人の温もりを知った少女Aは喪失感を抱いた。


塞ぎ込む少女Aを励まそうと妖精フェアリーが起こした幻想的な事象を見た少女Aは孤独では無いと理解して幸せを感じた。



死んだ老人Xの所有物だった獣人の少女A老人Xの息子に相続された。


可憐な身体の少女Aは愛玩を目的とした奴隷に成りそうだったが生前に老人Xから奴隷Aを譲られたと主張する青年Cが契約書を持って現れた。


奴隷の少女Aは自分の新たな所有者だと主張する青年Cに都市へ連れて行かれた。


少女A青年Cに案内されて着いた建物は年代物の店舗兼用住宅で店舗の役割は終えたが住居としては使い続けていると青年Cから紹介された。


青年Cから、この家は潰れそうな妖精専門店の経営者で唐突に過労死した父親が残した遺産だと語られた少女Aは死の間際まで次の主人を探して駆け回っていた主人Xを思い出して悲しくなった。


父親から継いだ夢「幸せを運ぶ妖精を家に呼びたい」を叶えたいから協力してくれと青年Cから頼まれた少女Aは手伝わせて欲しいと返答した。




一か月ほど前……。


幸せを運ぶ逸話を持つ最高位の妖精から気に入られる環境を作りたいと父親が見続けた夢を追う青年Cは街で偶然出会った老人Xに父親から継いだ夢を語ったら叶える力を持つ少女が居ると紹介された。


少女を幸せにすると誓うなら譲っても良いと老人Xから言われた青年Cは幸せにすると誓った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る