風船
@mizuki0615
第1章
風船
「ゆかちゃん」誰だろう、振り返るとそれは人ではなかった。1つポツンと風船が浮かんでいた。笑顔で私の方を見つめる。にこにこと笑っていることに、私はどこか恐怖を覚えた。「ねぇ、ゆかちゃん。」「ねえってば。」「おーい」話しかけてくる風船に私は動揺するばかりで、答える勇気はなかった。答えたら、なにかが起こると思ったからだ。しかし肌色だった顔?がどんどん赤に近くなっていくにつれて、そろそろ答えなければいけないのではないか、そう思い始めた。私は焦っていたが頭の中て質問をいくつか考えた。まず、
・あなたは誰?
・なんて私の名前を知っているの?
・なんで風船なの?
あ、やっぱり3つ目は聞かないでおこう。私は聞いてはいけないような気がしたから聞かなかった。
「ねぇ!なんで無視するの!」真っ赤になっている。大変だ。私はすぐに話そうと思ったが恐怖で声が出ず、少し経ってやっと出た声で私は聞いた。「あなた、誰?」聞くと、風船は真っ青になって、「忘れちゃった、の、?」と言った。私は全く覚えていない。から、「ごめん、分からない。私たちどこかで会ったことがあるの?」と尋ねてみた。
風船 @mizuki0615
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