第6話 冴えない二人の別れかた
「もしもし、英梨々?うん、わかった家に行けばいいんだね。全然大丈夫だよ、丁度近くに来てたし」
「それで話って?」
私は今日、親友を裏切らなくちゃならない。
前へ進む為に、またいつかみんなでゲームを作る為に...
「あのね、恵落ち着いて聞いて欲しいの......」
「私は、『blessing software 』を抜けなきゃいけないの」
「なんで、もしかして絵が最近描けてないこと?それなら安芸くんも大丈夫だって、どうにか対策を考えて英梨々には負担をかけないようにするって」
「......」
「なんでダメなの?英梨々は安芸くんと、私とサークルのみんなと居たくないの!」
「私は、このままじゃ描けなくなっちゃうの!現に今、描けてない。倫也と、みんなと居ると楽しくて、幸せで、でもね、もう描けないの」
「私にとって、絵は私そのものなの私が私であることの証明」
「私はそんなこと気にしないよ英梨々。絵を描けなくても英梨々は英梨々だよ。友達だよ。親友だよ。」
「ありがとう、恵。でもね私は嫌なの、それにあいつが、倫也が絵の描けない私を見てくれなくなっちゃうかもしれないじゃない」
「そんなことはないよ、安芸くん英梨々のこと大好きなんだよ。なんで気付かないの、それに昨日だって...」
「あいつは、倫也は8年ぶりにまともに話せたって思ったら、ゲームの絵を描いてくれって言うようなやつなの。もちろん、そんなことで私から興味を失うようなやつだなんて思ってないわよ。でも怖いの......」
「でも、だからって、サークルを出て行くなんておかしいんじゃないかなぁ、ここでみんなと頑張って行けばいい話なんじゃないかなぁ」
「だから、これは私のワガママ。ごめん恵」
「もう、私が安芸くんを取っちゃうから」(小声で)
「もう私が安芸くんを取っちゃうから!」
「そ、そんなのわからないじゃない!さっさと1番になれるようになって戻って来るんだから!」
「でも、やっぱり私は英梨々を許せない。」
「私もそんなにすぐに許してもらえるなんて思ってない。けど、倫也のことお願いね」
「そんなの決まってる。メインヒロインとしてね。だから英梨々もせいぜい早く戻って来ないと手遅れになっちゃうかも」
今回短くなりましてすみません。
また明日?今日本編をあげます。
書いてる途中でこっち先がいいかなぁと思ったので書きました。
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