第参話 実際女の子が朝帰りするのってどのくらい問題なんだろう?
読んでいただければ分かると思いますが、キャラが崩壊気味ですが、最後までお付き合いいただければ幸いです。
ってか、朝帰りする女の子を男が家に送るってどういう状況なんだよ!
なかなかないぞ、なんて考えながら澤村邸へ向かった。
「どんな顔して会おうか......」
「何立ち止まってんのよ!さっさと入ろ」
「おっ、おう」
おいおい、思い切り良過ぎないですか!
いや、加藤も普通に朝帰り許してもらってたし、これが普通......な訳!
弁明のためにも行くしかないか
「ママ、ただいま〜」
「どうも、こんにちは、小百合さん、おじさん」
「英梨々おかえり。トモくんもいらっしゃい」
「倫也くんこんにちは。今日はゆっくりして行きなさい。聞きたいこともあるし」
「ハ、ハァ」
絶対勘違いしてるじゃん!
ふう、さっきからテンションがおかしくなりそう
手を洗ってると少し冷静になって来たけど......
「それで、したのかい?数々のギャルゲーをして来た二人なら分かる筈だ」
いきなり退路潰されたー
「まっ、まあ」
しかも英梨々なんで顔を赤くして背けてるんだよ。
確信犯か、そうなんだよなぁ!分かってないんじゃなくて、わざとだろぉ!
違う違う、冷静になろう。
「英梨々、一回こっち来ようか」
「それで、お前何のことか分かってるよね」
「もちろん、キスのことでしょ」
「いや、どう考えても違うだろ」
「え〜私分かんない」
野々村ポーズすんなよ、あ〜イライラする。
ふっふっふっ、ならこっちにも考えがある。せいぜい、恥ずかしがってもらおうか!
うん、あれだな。本当に何もない訳じゃなくて、少しは後ろめたいことがあるからか、緊張でキャラがおかしくなってる。
「話は終わったかな?」
「ハイ」
「こんなこと、聞くのはおかしいかもしれないが、いいかな?」
「ハイ!何でも答えますよ」
「ど、どっちからなんだい、やっぱり男の子からなのかな?」
「そりゃあ、もちろんともy「英梨々です」」
「ハァッ、えっ、ちょっと」
「英梨々がどうしてもって、言うので仕方なく。」
「いや、私言ってない!倫也が我慢出来ないって!」
「さ、流石優柔不断鈍感主人公」
「何でママも私じゃなくて、倫也を信じてるのよ!」
「だって、あなた子供にどっちからプロポーズしたの?って聞かれたら、
私はそんなに好きでもなかったけど、倫也がどうしても私が好きって言ったから、
みたいに言うでしょう。」
「えっ、私って親からもそういう扱いなのー!」
「って何そこの男たち盛り上がってるのよ!」
「いや、英梨々がどんな感じだったか聞いてたんだよ。僕じゃその様子は見ることが出来ないじゃないか」
「よっ、流石親バカっ」
「照れるなぁ〜」
「照れるなぁじゃない!それは親バカじゃなくてただの変態だから!」
「倫也くんそれで?」
「いやぁ、それこそ〇〇みたいな......」
「ハァッハァッ」
「もう、違うの!キスしかしてないからー!!!」
それも言うことじゃなくない?
まあ結局、そのあと英梨々が白状して騒ぎは収まった。二人とも薄々気づいてたみたいだったから、完全に楽しんでたなぁ。
「お昼ごはん食べて行って欲しいんだけど」
「なら、頂きます。」
その後は、作品や同人活動について昔のように話した。
「ふたりとも『cherry blessing』プレイしてくれてたんだな」
「うん、うちの英梨々とトモくんの作ったゲームだーって大騒ぎしながら二人でしてた。あっもちろん中身も良かったって」
「それは散々聞いたよ。そっか、よかったな。つくってよかった。楽しんでもらえてよかった。」
「何?今さら」
英梨々の笑顔が少し歪む。
「いや、だからまたゲーム作りたいってそう思った。なかなか直接感想なんて聞かせてもらえないから、実感わかなかったけど。」
「そ、そう」
「そんな悲しそうな顔すんなよ」
「でも、私はそこに居られない、もう描けないから」
「そんなことは......」
「来週の日曜日、その日にデートしよ、そこで答えは教えて。私が隣に居てもいいのか」
そう言った英梨々の表情は真剣そのもので、うなづくしかなかった。
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