第3話以外といい戦いになるのでは?


「それて...えーっ、これがこのボロいD棟の中で一番新しい機械で...学生証をここにタップすることで中に入ることができる、この中では絶対に死ぬ事はない」


そう言いながら先生は高さ2m横1m奥行き30cmぐらいの大きさの量子コンピュータを指差す。


「んで〜、まぁ、中に入ったら適当〜に戦っておけ、俺はこれからパチンコに行くんで」


そう言って先生は眠たそうにD棟から出て行く。


「...はぁー、えーっとここにタップすればいいんだっけ?」


そう独り言を言いながら僕は学生証を量子コンピュータの磁界発生部にタップする。


するといきなり景色が変わって目の前には、


【ワールドを選択してください】


という文字と、その下には森の写真、島の写真、高層ビル街の写真、月の写真、無機質な青色に白い網目が書かれた四角い箱の写真が浮かんでいる。


「...じゃあ、これで」


僕は無機質な青色に白い網目が書かれた四角い箱が映った写真をタップする。


するといつのまにか写真と同じ風景のところにいた。


「おぉ...ん?」


よく見てみると奥に何人の人がいるのが見える。


その人達は皆の制服を着ていた。


しかし誰一人見たことある人がいない...一人いた。


「先輩!霧、先輩!」


そう言いながらこの空間を走る


「ん?あぁ!栗原君だったよね?...あっ、そうか、そう言えば今日はチーム対抗戦の日か...懐かしいなぁ、僕らはそろそろやめてここを出てくから安心してね」


そう言えば先生は?と質問されるが、


「パチンコに行っちゃって...」


そう言うと「あー」と呆れた顔をする


「うん、良くあることだから、学校にいる時は大体この空間に入り浸って戦闘の訓練をしているのサッ!」


そう言いながら先輩は拳を前に突き出す。


「おぉ!スゲエ、量子コンピューターのデータ容量でここまでの再現ができるのか...」

「リアル...」

「本当に死んでも大丈夫なのか?って事はわたしの能力ば発動できるって事!!」

「...【迸る火炎の子供ポイント・ファイア】!!」


クラスメイトのみんなもこの空間に入ってくる。


「はいはいチューモーク!」


「「「「...........」」」」


「プッ、あははっ!霧雨!相変わらず周りに無視される能力でも持ってんじゃねぇーの!?」


誰かが近づいてきて思いっきり笑う


正直、なにに対してそんなに笑っているのかが理解できない


「おい!霧雨呼びは止めろって言ってるじゃないか!!」


霧先輩が反論をする。


霧雨?霧先輩はもしかしたら雨男なのかもしれない?


そんなくだらない事を考えていると


霧先輩がこの人のことを少し説明してくれた。


どうやら今霧先輩に話しかけている人は霧先輩の友人らしい


「どもっ!一年!俺は、深澤ふかざわ 悠人ゆうと!能力名は【歩く充電器ヒューム・モバイル・バッテリー】能力詳細は左手でバッテリーサイズ50.65mmのバッテリーを充電できる、ちなみに15秒で無から満タンにできる」


「サイズ指定が細かいんですね...ほぼ何も充電できないじゃないですか」


小さ過ぎて、と言葉を付け足して失礼だった事を理解して謝ろうとする。


「あー、気にしなくていいよ〜なんせ俺にはこれがあるからね!これは俺の特注品...バッテリーサイズ50.65mmに調整してもらったレーザーガンだ!」


「おぉ!」


その言葉に感心していると霧先輩が言う


「そろそろ模擬戦を始めたら?もうこんな時間だしチームは僕が考えてあげるよ」


何だかんだで決まったチームがこれである。




・Aチーム メンバー


アタッカー


・桐条

・小宮(高)

・鼓矢


ディフェンダー


・清水

・橋本

・多々間川


サポーター


日比谷ひびや 光太郎こうたろう

渡辺わたなべ 和笑わしょう




Bチーム


アタッカー


・佐々木

前田まえだ 京太きょうた

・堂理


タンク


・瀬木


サポーター


・栗原

・小宮(沈)



「こんな編成でいいね?」


「「「「「「「はーい!」」」」」」」


ちなみに聞きなれない人は自己紹介をカットした人で、


前田は【足音の暴走ドミ・エクスプロージョン】足音を自由に操作できる能力、しかし発動確率が2分の1で1日に4回しか発動できない


日比谷は【自傷願望デット・ブースト】自分の痛覚を10倍から50倍までに変化可能な能力、


渡辺は【心の笑い方ハート・ジャック・モード・ハッピー】相手を笑わせることができる能力だ




「じゃあ僕達は帰ってるから好きなようにやっちゃってね〜」


先輩たちが帰るといきなりゴングの音が鳴り響く、もしかしたら先輩の誰かが鳴らしてくれたのかもしれないし、偶然なのかもしれない。


だけどこんな雰囲気の時にコングの音が鳴ったらやっぱり勝負は始まってしまうものである。


「「「「「「「うぉぉぉ!!」」」」」」」


「「「「「「「うりゃぁ!!」」」」」」」

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