第2話Dクラスは酷いものですねぇ
ガラガラ...
教室のドアを開け、廊下に出てD棟に向かって歩く。
この学園はランクと同じ様にS棟A棟B棟...とあり、それぞれの所にそれぞれのランクの人がいて、それぞれのランクには色付けされた制服を着る。
S棟は物凄い最新技術を使った研究所並みの設備が整っており、
制服の色は紫
A棟は最新技術を使った設備が整えられており、
制服の色は赤
B棟は一般公開されている技術を使った設備があり、
制服の色は緑
C棟は一般家庭並みの設備が整っており、
制服の色はオレンジ
D棟はひと昔前の学校並みの設備があり、
制服の色は灰色
なので、自動的に来ていた制服は灰色になり周りの人からチラチラ見られている。
「ねぇ、あれって」
「やっぱりDランは陰キャかw」
「どんな能力なんだろうな?こう髪の毛を一本だけ動かすみたいなw?」
そんなギャラリーの罵声をBGMにD棟に入って行く。
D棟の外見は鉄筋コンクリートと鉄骨と言う昔っぽい見た目で、入り口に手をかけて開けようとすると...
ガタッ!
開かない。
ガタガタッ!
ブチッ
「チッ!開きやがれこのゴミがッ!!」
ガタガタガタガタッ!!
「まぁまぁ、落ち着けって」
後ろから男子の声が聞こえ、少し後ろに下がると
その男子は扉を少し持ち上げて軽々と開けてしまう
「あははっ、ここのドアは錆びついててさー少し持ち上げないとね?俺は
そこには黒髪で短髪の爽やかな先輩がいた
「栗原 玲、1年です」
イライラしており、素っ気ない態度で挨拶をする。
「おぉ!一年生か!いやぁーこんな俺にも後輩か...」
そう言いながら西嶋先輩は上を見上げながら呟く
「取り敢えず入れよまぁ、多分クラス1つしかないけどね」
そんな意味がわかんないセリフを言いながら先輩は中へ入って行った。
中に入ると驚いた
なんと廊下が教室一つ分ぐらいしか無いのだ、それとほんの少しの階段スペース
「えぇ...」
どうやら毎年Dランクの人は少ないらしく、1学年一組しかないらしい
正直どんな能力の人が集まっているのか期待しながら教室へと向かう
もちろん僕は一年なので一年の教室に入るともう何人か教室に入って座っている人が見える。
僕は一様前の教室だと前から13番目ぐらいだったのだが、ここのクラスの中では2番目らしく一番廊下に近い席の前から2番目に座った。
そこから10分ぐらい経って全員が揃う。
「じゃあまずは自己紹介からぁ〜」
まるでジャンケンに負けて仕方なくここの教室の担任になった化の様な先生の掛け声から自己紹介が始まる。
ちなみにこの先生は本当にじゃんけんで負けているのである
「あっ、ちなみに自分の名前、得意なこと好きなこと能力名と能力詳細を言えよ〜」
そう先生はニヤニヤしながら言う。
『きっとDクラスの能力のショボさを聞いて笑いたいんでしょう』
正直それも大当たりである
そう思いながら先生の後ろにある黒板を見る
____と、言うより始めて黒板を見たな...
そんなことを考えながらぼーっとしていると目の前の男子が何かを喋り始める。
「ってことは俺が最初か...」
そう言いながらやる気なさそうに黒板に向かってチョークを乱雑に持ち、カリッと一本の棒だけ入れる。
きっと名前を書こうとしたが面倒くさくなったのだろう
「俺の名前は
そう乱雑にいい終わり、チョークが割れるぐらい黒板に叩きつけて自分の席に戻って行く。
「ップ!」
どうやら先生が笑いに耐えきれなかったみたいで吹き出す。
「チッ!喰らえ!」
そう叫びながら、右手を横に払う動きをすると
ジュッ!
先生の高そうな服に火の粉が1つ飛び、穴が開く。
「あぁ!!この服高かったのに!!テメェ...」
先生に怒られるも、それを知らんぷりして自分の机に座っている。
『つ、次は僕の番か、緊張してお腹が痛くなって来そうだ...』
そう思いながら席を立って教卓の前に行く。
「えっ、と栗原 玲です、好きなことは読書で...能力名は【
『無難な名前だけどこれでいいよね?かっこ悪いけど』
「ブッ!」
またもや先生が吹き出す。
『チッ!先生にダメージ!!』
「......?」
少しだけ心臓に違和感を感じ、心臓を少し左手で添えると気のせいだったかのようにいつも通りに戻る。
心臓が少しチクッとしただけの様だ、と感じると残念な気持ちになり自分の席に座った。
そんな感じで自己紹介は進んで行き...
「俺の名前は
「私の名前は
「
「私の名前は
「おれの名前は
「僕の名前は
「私の名前は、た、
「私の名前は
「私は〜、
「僕は、
そんな感じに自己紹介はまだまだ続き、終わった直後先生がこういった。
「ではこれからチーム対抗戦を始めま〜す、廊下に出ろぉ〜」
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