第10話 このザマァを書いたのは誰だ!? 店主を呼べぃ!!

※本作は心の思うままに書き殴っているので、文体とかメチャクチャです(爆)。「ですます調」と「だ、である調」が混在してるし、一人称もときどき崩壊してます(笑)。何とぞご了承ください。


 さて、今流行のテンプレ「追放スタート」ならば、かならずスタートと対になって期待されているのが「ザマァ」である。見下して追放した連中を見返すのだ。ここでスカッとさせねばならぬ。


 まず、火竜討伐戦後半において、過去所属パーティーが手も足も出なかった火竜を瞬殺して、追放原因になったスライムの実力を見せて、思いっ切りドヤ顔する。このあたりは良いだろう。主人公だけでなく、仲間たち全員のパーティーも対象とする。これ、ひとつずつやってたらキリが無いので、まとめて一括処理しました(笑)。偶然にしたらあり得ないので、駄女神様の導きということにして。便利だな、駄女神様。


 しかし、この一括処理では爽快なる「ザマァ」感が足りないだろうと私は判断しました。そこで、主人公のみスペシャルバージョンをご用意!


 ここで、第1話で盛り込んでおいた設定がいよいよ生きてきます。それは、主人公を追放したパーティーのリーダーを美少女設定にしておいたこと。


 美少女から、自分のパーティーに戻るよう懇願されたところで、あっさり振る。ユー・アー・ノット・アイ!(←往年の色物名女子プロレスラー「広田さくら」の決めゼリフのひとつ。「お前なんか目じゃない」の意)


 コレだよコレ! モテない系男子にとっては、コレほどのザマァはあるまい!!


 ……実は主人公ってモテない系じゃないんですが、それが明かされるのは、この2話後の第20話なので問題なし。むしろ、ここはテンプレのターゲット読者層が共感する方が大事なのだ!!


 そうして意気揚々と書き始める。筆は乗る。快調に書き上げた。読み返す。頭を抱える。


 何でこんなにペーソス入ってるの!?


 ここはさあ、「お前なんかもう相手にしなくてもいいんだよ」って見下すシーンでしょ!?


 何で唐突に過去の回想シーンとか、取って付けたように入ってるのよ!?


 これ、構成的に言っても、こういう展開にするんなら第1話に入れとかないと駄目っしょ!! 伏線張ろうよ、伏線!


 そこで、第1話を見返す。この時点では未公開。まだいくらでも手の入れようはある。


 ……駄目だ、無い。入れる場所が無い。これ入れたら浮く。


 じゃあ、ザマァの方を直すか? フツーに振って爽快スッキリ!


 ……書けねー!!


 主人公のキャラと違う。そういう風にはキャラが動かん!


 でも、これ、明らかに流行のザマァとは違うよね?


 ……ってか、よく考えたら、これ同じテンプレでも「追放系」じゃなくて「婚約破棄系」の方のザマァじゃん!


 何で男性向けテンプレのザマァに、女性向けテンプレのザマァ使ってるんだよ!?


 あかん、自分の悪い癖が出た。フェイズシフトしてギャグにするってやつ。「そっちじゃないだろ!」ってツッコミを待つ系。いや、ときどき(←どころではない頻度で)セルフツッコミ入れてるけど(爆)。


 いやまあ、このシーンはギャグにはならない。ならないんだが、こういう所でフツーと違う要素をぶっ込んでしまうのが結城藍人クオリティ。


 ここは、譲れる所か? それともオリジナリティとして譲れない所か?


 結論、譲れん!!


 かくして「自分を追放したパーティーの美少女リーダーを振る」という、あんまり類を見ないであろう「ザマァ」シーンが描かれたのでありました。それもペーソス入りで。


 そして、私はこの時点で明確に意識しました。「これ受けんわ」と。


 その瞬間、このエッセイのタイトルが頭に思い浮かんだんですよ(爆)。以前からカクヨムの方で楽しく読んでいたエッセイのタイトルをもじって。


 この時点で、私はすでに半ばテンプレへの挑戦を諦めました。書こうと思っても、書けんものは書けんわ!!


 だが、挑戦することに意義がある。駄目だったら駄目で、その駄目だった軌跡を描写していけば、結構笑えて作家様には参考になるエッセイになるだろうと。


 かくして、本編と対になるこのエッセイを書くことが決定されたのでした。


 さて、肝心の本編の方ですが、私はとりあえず十万字で一区切りと考えていました。カクヨムコンの規定が十万字だからです。そこまでで、文庫本一冊にまとまる話にしようと。


 本当は、この「ザマァ」で締めようかとも思ってたんですが、この時点で6万字強。まだ3万字残っています。前にエピソードを入れて「ザマァ」を延ばすよりは、ここを「転」にしてラストエピソードに持っていく方がいい。


 そこで、先に書いた伏線が生きてくる。異世界からの侵略案件の、とりあえずの解決という形に持っていこう。それでラストバトルを書けば十万字になりそうだ。


 この時点で、私はヒロインズとのイチャラブ路線を一時放棄しました。いや、入れますよ。2話後に入れるチャンスがあるので。ただ、そこで一気に仲を深めたりはしない。そこは、将来への仕込みにして、十万字まではラストバトルを書こうと。


 ただ、ここで予想外の現象が起きました。


 筆が乗らない。


 それまで快調に書き進めてきたのに、何か一時的に進まなくなったんです。


 これ、たぶん「ザマァ」書いちゃったからだと思うんですよ。最初期の想定だとプロット(というか話の流れ)って大まかに「ザマァ」の所までしか考えてなかったんです。そこに到達しちゃったんで「やりきった」感が出ちゃって筆が進まなくなっちゃったんじゃないかと。


 ただ、ここで筆が止まらないのが以前の私と違う所。一年近く毎日二千字のエッセイを書き続けた練習は無駄になってませんでした。千字とか、量は少なくなっても書き続けることはできたんです。


 それで、とにかく十万字までは書こうというところで再スタートを切りました。


 そして、さあ次は一応ヒロインとイチャラブシーンを書くぞ……と意気込んで書いてみたところで、私は再び頭を抱えることになったのでした。


「これって何か違うんじゃね?」(←私の処女作『ブレバティ』の各回ラストの決めゼリフです)


 次回は大問題の第20話公開後、明後日更新の予定です。どうぞお楽しみに!


~~~~


本日のテンプレ作品の現状!

『スライムしか召喚できないのでパーティーを追放されたけど同じ境遇の美少女たちと協力したら無敵スライムが生まれて一発逆転できた上にハーレム状態になっちゃったんですけど』

https://kakuyomu.jp/works/1177354054887440465


2019年1月13日6時~6時半頃の状況(前回1/12の数値からの変動)


「小説家になろう」

PV:65,464 → 68,298

ポイント数:1,360 → 1,360

ブックマーク数:492 → 492

ランキングはランク外のため記載せず。


一日しかたっていないのでPVが定期更新に合わせて増えている以外は不変です……と言いたいところなのですが、実は昨晩ブクマが1件削れました(笑)。それ見て「やっぱりあの『ザマァ』は違ったんだろうなあ」と思ったという。ただ、今朝までに回復してました。まあ、既にしてブクマの1件や2件気にするほどのことじゃないんですけどね。


「カクヨム」

PV:1,986 → 2,137

★数:47 → 47

フォロワー数:67 → 68

カクヨムコン異世界ファンタジー部門週間ランキング:23位 → 34位

カクヨムコン総合ランキング:49位 → 68位


ランキングがダダ下がりですけど、これは週間ランキングだからスタートダッシュ時の★分がカウントされなくなったら下がりますからね。当然です。むしろ最近、エピソードへの応援♥が目に見えて増えてきたので嬉しい限りです。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る