6話・初仕事・前編

「ねぇねぇ御伽!幽霊!!いたわ!!」

かなりのハイテンションで、御伽の元に駆け寄る。

「いや今、授業中なんだけど・・・」

シバンとは対照的に、誰にも聞こえないような声で返答するのは御伽である。


「そんなことより、猫の幽霊何処かに行ってしまうわ!」

「いやでも・・・」

「もう早く!」

「うるさいなぁ・・・」

ガタッ

御伽は椅子から立ち上がり・・・


「先生、トイレに行ってもイイですか?」

特に何か言われることもなく、御伽たちは教室を出た。





「で、猫の幽霊はどこにいるの?」

廊下を早歩きしながら問うと、

「校庭にいるはずよ。そんなに時間も経ってないしね。」

そうシバンは答えた。



そうこうしてるうちに、校舎から出て校庭に出た。

体育の授業は今の時間はやっていないらしく、誰もいない。

そんな校庭のど真ん中にその猫はいた。


誰かを探しているのか、それとも迷路から出ることができずに途方にくれているのか、ふらふらとその猫は彷徨っていた。


ミャーミャーと鳴きながら、そして、泣きながら。


「とりあえず行ってみるわよ。」


「ちょっと待って、逃げられたらどうするの?」

するとシバンは、





「あたし、とっておきの特技があるの。」

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3.5の特異点 アフラーム @aFlooM

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