取り留めのない
__謂わば私小説
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副題 怪奇文書
駄文です。
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私は、芥川龍之介が嫌いである。こう言えば、かの芥川大好き人間こと太宰治が__私は氏の性格や生き様を詳しく知らない為、憶測でしかないが__怒り狂うだろう。しかし、私はその太宰治も嫌いなのである。なぜか、と問われれば、こうだ、と答えを言える訳ではないが、おそらく、私が彼らに似ているからだろう。
私は基本的に人間嫌いである。作家やタレントのような同一世界にいて同一世界にいないような人達は平気で、むしろ大好きなのだが、友人やら先輩後輩やらといった、身近な存在が兎に角嫌いである。それは、きっと、青春の前に所謂イジメというものにあったからであろうが、そんな遠い記憶の事は書き留められる程覚えていない。だが、きっとそれのせいなのだ。それの前の私は、どちらかと言えば活発で、どちらかと言えば男らしく、どちらかと言えば明るい、極普通の騒がしい子どもであったが、今は、非社交的で女々しい、驚く程に口の悪い中二病者のような奴だ。他人を信用できず、自分すらも信用できない。そのくせ、普段は社交的に振る舞い、友達と称して両手の指よりも多くの人間を挙げられる。そんな大嘘吐きも、私は嫌いである。正直、読者なんか気にしていない。私は私の書きたいものを書く。そう思って書いた文章は評価されず、不平不満が募る。人間嫌いのくせに、評価がほしいのだ。他者の意見がほしいのだ。それなのに、言われた言葉に文句を返す。あなた方は、そんな人間を知っているだろうか。
こんな性格だから、私は生きるのが辛かった。だが、死ねる勇気は生憎持ち合わせていない。ただ、非社交的に本を貪り、勉学をそれなりにし、上部だけの友情を築く。そうして、今、我慢の限界がきた。いや、前からきていたが、無視していたのだ。
他者を信じれぬものを誰が信じると言うのだろうか。恩を仇で返すものに、誰が恩を送るだろうか。もしかすると、私は私が嫌いなあいつになっていやしないか。取り留めのない思いが胸に渦巻き、決壊する。まるで、大型の台風のようだ。
いっそのこと、死んでしまいたい。だが、一人は寂しい。そうだ、心中だ。しかし、する相手がいない。なら、一人で逝ってしまおうか。家族が受ける迷惑も何も考えず。一思いに死んでしまおうか。じゃあ、どうやって死んでしまおうか。睡眠薬はどこに売っているのか分からない。どのくらい飲めば死ねるのか分からない。包丁は痛そうだ。縄は苦しいと聞いた。溺死は人間の本性が見えると聞く。ああ、どれも私は嫌だ。こんな事を四六時中、狂ったように考え続けた。
こんな人間を救え、とは言わない。配慮しろ、とも、何とも言わない。あなた方の好きなようにすると良い。嫌うも良し、好くも良し。愛そうが殺そうが祭り上げようが、私には関係がないのだからどうでも良い。そして。その行動を咎める気はない。私はそんな人間ではないからだ。
もしかすると、私がかの有名な二人の作家を嫌うのは、特に理由なぞないのかもしれない。ただ、一時期流行った連中を、嫉妬の感情で嫌っているだけかもしれない。それは、あまりに虚しい。虚し過ぎる。だが、彼らの作を嫌っている訳ではないのは確かだ。幼い頃に読んだその物語は、今でも鮮明に思い出せる程楽しんだのだから。だから、やはり彼らの生き様、人間性が大嫌いなのだろう。そう、大嫌いなのだ。それはまごうことなき事実だ。
この有象無象を取り留めもなく書いた文章を最後まで読み切る奴は、とんだ暇人に違いあるまい。私ならば最初の三行で切るだろう。だから、ここまで読んだ人にはお礼申しあげたい。
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