第37話 文化祭(その2)
私の淳子ちゃんの当番が終わりました。
多香子と友香と合流して、文化祭を楽しむことに……
「おい!私も当番終わりだろ!介抱しろ!」
お姉ちゃんキレまくってます。
クラスのみんなが口々に言います。
「だってもう指名の予約こんだけ入ってるし」
「男子頑張れよ!」
「いやぁ……橋本のアレは俺たち無理だわ」
「俺たちがあんだけ顔近づけたり抱きしめたりしたら明日で高校生活終わるし」
「私も他の模擬店見たいし!文化祭満喫したいし!」
お姉ちゃんがこっちを見てます。
「助けてよぉ……親友だろぉ?血を分けた姉妹だろぉ?」
「あはは……小春ちゃん……ごめんね……」
「クラスに迷惑かけまくってた贖罪と思ってあきらめなよ、お姉ちゃん」
「よっ!ナンバーワンホスト!」
「クラスのために死んで来い。墓はりっぱな物を立ててやる」
「親友と妹が全員裏切り者だったこの悲劇!」
クラシックなメイド服を着たクラス委員長がやってきました。
「言い残す事は終わった?ほらほら、今度は1年生の予約がたっぷり入ってるよ」
お姉ちゃんはクラス委員長に引きずられて行きました。
ドナドナド~ナドォナァ~
「お帰りなさいませ、子猫ちゃん達」
「「「きゃぁ~♡小春センパ~イ♡」」」
「ご注文は何にいたしますか?」
「小春先輩!ご注文は小春先輩!」
「おいおい、あんまりふざけてると……(超イケボで)喰っちまうぞ?」
「「「きゃぁ~♡小春センパ~イ♡」」」
「…………」
「…………」
「小春は役者だねぇ……」
「というより、芸人だねぇ……」
「先行って着替えてるから漫研きてねー」
もうすぐ友香が漫画研究部で出番らしいので、先に行っちゃいました。
「どうしようか?」
「これ以上小春のコント見ててもしょーがないし、漫研いこ」
『Science Fiction Technology――魔法少女もロボットも未来の技術!』
漫研部室に大きく書かれた今年のテーマ
「へー、面白そうなテーマだね?」
「とにかく入ろうよ」
「あ!タイミングよかった。私も着替え終わったし」
コスプレした友香が出てきました。
制服(ミニスカート)の上に白いカーディガン
オレンジの靴下とリボンタイとシュシュ
「グ〇ッド〇ンの〇花じゃん!」
「へっへー、可愛いっしょ?」
中に入ると、たくさんのパソコンとコスプレした部員たち
「いやいや、ある意味壮観だね」
「今回は未来の技術がメインテーマだから、CGやタブレットの線画や彩色をみんなに体験してもらおうと思ってね?」
「面白そう!」
「テレビで流してるDVDも魔法少女とかロボットアニメがメインだしね、あ、そうそう、コスプレもできるよ」
「あ、ところで……あの人たちは?」
ガチムチ男子たちがキラキラの魔法少女コスの異様な一団が……
「あ、あれ?『魔法少女、〇』のさよ〇んとエター〇ルデン〇ャラスプ〇ティとエブ〇シングク〇イジービ〇ーティ」
「「「何でそれ選んだ⁉」」」
「あ、そうそう、コスプレしようよ!」
「へ?」
「巨乳眼鏡っ娘が2人いるんだしさぁ」
「は?」
「私とペアで……ね?」
あれよあれよという間に漫研部女子達に囲まれ、巨乳眼鏡っ娘2人は更衣室に拉致されました。
どどーん!
パープルのカーディガンにリボンタイ
黒ストッキング
「グ〇ッド〇ンのア〇ネじゃん!」
「ちょ……ちょっと……スカート……短い……」
淳子ちゃん真っ赤になってます。
「うおっしゃあああっ!グ〇ッド〇ンの上半身担当2人ゲットォ!」
「目を覚ませ友香の脳みそが何者かに侵略されてるぞ!」
「へっへー、両手に花」
六〇コスの友香はア〇ネコスの私達を両手にご満悦
いきなり漫研部室はコスプレ撮影会に……どういう事⁉
「出来たよポスター!」
PCに取り込んだ写真データからあっという間にイラスト起こして……
A0サイズのビジネスプリンターから印刷されてきたポスター
でかでかと「漫研部室が何者かに侵略されてるぞ!」の謳い文句にイラスト化された私と友香と淳子ちゃん
2人のア〇ネ(顔は限りなく私と淳子ちゃんに寄せてます)の胸3割増し(当社比)じゃん!
ホント漫研仕事早いな!
「よし!色んなトコにゲリラポスター貼りまくれ!」
思わず淳子ちゃんと2人叫んじゃいました。
「「やめてええええええええええええええっ!」」
前もそうだったけど……
漫研来たらロクな目に合わない!
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