第7話 百合百合しいかな?

 お昼休み、今日はお姉ちゃんと2人の友達と一緒にお弁当を食べてます。


 もう何回も出てもらってるので、そろそろ名前を紹介します。

 ショートカットのボーイッシュな方が桜井さくらい多香子たかこ

 ふんわりガーリッシュ系の方が前野まえの友香ゆうか

 2人とも大切な友達です。


「多香子と友香って仲いいよね」

「はぁ?アンタらがそれ言う?」

「ウチら姉妹だもん。普通でしょ?」

 多香子と友香が声を合わせて言います。

「「いやいや!普通じゃないよ!百合百合しいし!」」


 え?


「私達、そんな目で見られてる⁉」

「見られてるよ!思いっきり!」

「それなら多香子と友香だって百合百合しいし」

「はぁ?私達アンタらみたいに過剰なスキンシップしないし」

「いや、学校ではしないけど、2人っきりになるとスゴイのかなって……」

「小春の脳内で私達どんな関係なの⁉」

「多香子がタチで友香がネコ」

「ある意味わかりやすいな!」

「どの程度の仲かっていうと、多香子は毎晩泣きじゃくる友香を気絶するまで責めまくる超ドSな存在、友香は入学以来下着1枚着ける事も許されないで泣き疲れて寝ちゃう可哀想な存在」

「「可哀想な存在はお前の脳みそだよ!」」


 私は恥ずかしくなって、多香子と友香に質問してみます。

「あ……あの……百合百合しいって、具体的には?」

「あー、まず小雪って小春に胸よくもまれてるし」

「お姉ちゃんが元凶だ!」

 お姉ちゃんが後ろから胸を揉んできました。

「こんなの普通じゃん」

「今この状況でそんなことするなああっ!」

 真っ赤になって涙目でこのバカ姉に襲い掛かったら、多香子と友香に阻止されました。


「でも小雪だって百合百合しいよ?」

「え?そうなの?」

「そーだよ、結構小春の腕にしがみついてるとかあるし」

「あ……」

 思い当たるとこがあります。確かに確かに……

「それくらい……姉妹だったら……普通じゃない……かな?」

「あーそうだ!小雪スマホの待ち受け、小夏にしてるよね?」

「え?それって変なの?」

 お姉ちゃんがグイっと寄ってきます。

「おー、それ知らなかった。今日のパンツの色まで掌握してる私としても盲点だったし。どれどれ見せて」

「そういう事言うから百合百合しいって言われるんだよ!」


「あ、私、小雪ちょっと百合百合しいって思った時がある」

 お姉ちゃんが爆弾を投げ込んで来ました。

「何言いだすの!イヤな予感しかしない!」

「私のブラウス着て『お姉ちゃんの匂い安心する』って喜んでた」

 私は真っ赤になって……

「ちょ……ちょっと……なんで……それ……いうかなぁ……」

 多香子と友香が少しひいてます。

「え?小雪って……」

「また小春が盛って嘘ついてるだけかと思ったら……なにこのガチな反応……」

 私は真っ赤になって言い訳します。

「ち、違うの!これはその……つまり……えーと……」

「あ、その時の写真あるし。胸のボタン閉まらないって戯言を言いタレやがったので撮ってやった」

「「あ、それは普通に見たい」」

「やめて!公開処刑よくない!」

「なにこのAVっぽい胸元」

「見ないでえっ!」

「これ『安心してる顔』っていうより『メスの顔』に見えるのは私だけ?」

「もうやめて!私のHPは0よ!」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る